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2017.06.01

 

海外マスメディアの塩論争報道  月刊誌編

 海外マスメディアは全ての人に減塩を勧める保健政策に対して科学的根拠がないこと、減塩には危険性を伴う場合があることから、減塩の賛否について報道している。これまで新聞、週刊誌で報道され記事を紹介してきた。今回は月刊誌について紹介する。いずれの報道でもアメリカで発行される機関誌の場合が多い。国民に十分な情報提供を行い、減塩政策に対して国民の判断に任せている。国民がどう判断しているかを表している一例として、アメリカ人の塩摂取量は50年間、変わっていないと言う報告がある。

 

アメリカの月刊誌

 

〇 Science

 全人口一律の減塩政策に対して科学的根拠がないとして既に20年以上も前に「(政治的な)塩の科学」と題する論文で問題を提起した。

201533日  高塩食は感染症を阻止するか? Kate Wheeling著 
            Pacific Standard誌の記者

2010422   塩について大騒ぎ Jennifer Couzin-Frankel著 Science誌の記者

2000526   塩論争におけるデータのDASH Gary Taubes著  
            サイエンスライター・ジャーナリスト

1998814  (政治的な)塩の科学 Gary Taubes

 

〇 Scientific American

科学的な立場から塩に関して多くの記事を掲載している。

201336日  塩は自己免疫疾患と関係していた   Katherine Harmon
            サイアンティフィック・アメリカンの副編集者

2012年9月26日 塩の解禁時期:高血圧に関する科学が本当に示していること   
Melinda Wenner Moyer
著  サイエンスライター

2011年7月14日激しく論争が続いている塩戦争:マリオン・ネッスル栄養学教授との雑談
Michael Moyer著 サイアンティフィック・アメリカンの記者

201178日  塩戦争を終える時    Melinda Wenner Moyer

2011 76日 新しい研究は塩と心疾患との関係はないことを示す 
            Ewen Callaway著  ネイチャーのシニア・レポーター

200114日  減塩は血圧を下げる    Kate Wong著 
            サイアンティフィック・アメリカンの編集者兼ライター

 

〇 The Atlantic

2016823 日 塩戦争  Nicola Twilleyら著  ライター

2013516  大塩論争:そんなに悪い?
         
Travis M. Andrews  ワシントン・ポストの記者

201216   生後早くに始まる塩嗜好行為  Beth Fontenot著  ライター

201214日  塩を摂るな:塩摂取量を抑制する試みは間違い
             Michael S. Fenster著  心血管疾患の専門家

 

〇 Health Affairs

2012年       塩と公衆衛生:論争中の科学と証拠に基づいた意思決定の挑戦
Ronald Bayerら著  コロンビア大学社会医学サイエンス部教授

 

〇 Today’s Dietitian

2014年11月塩にスポットライトをあてる:どれくらいが多過ぎて、どれくらいが少な過ぎる?  Judith C. Thalheimer著  自由契約記者

201110    大塩論争-専門家達は減塩の心臓保護効果の背後に立つ
         
Juliann Schaeffer著  自由契約記者

期日不明     多過ぎても、少な過ぎても塩は有害であるらしい 
            マックマスタ―大学からの転載

 

〇 Pacific Standard

2016218日  塩論争の両側の反響室  Nathan Collins著  サイエンスライター

2013523日  塩をよこさないで  Michael S. Fenster著  心血管疾患の専門家

 

〇 Reader's Digest

 この雑誌の記事についてはインターネットで発表期日を特定できない。

塩、健康に良い?何故もはや社会の敵No.1でなくなったのか  Gary Taubes

減塩すべきですか?  Chris Woolston著  自由契約記者

 

カナダの月刊誌

 

〇 TheScientist

201318  ナトリウム・サイクル  Sabrina Richards

201177  塩のせいではない?  Jef Akst著  サイエンティストの編集者

 

イギリスの月刊誌

 イギリスには強力な減塩推進組織のCASH(イギリス国内組織)WASH(本部がロンドンにある国際組織)があるためか、新聞のデイリーメール、ガーディアン以外のマスメディアでは反減塩の報道はあまり掲載されないように思う。無数の月刊誌があるが記事を見つけられない。

〇 Men’s Health

201739日  塩は心臓の健康を改善できるか?  Scarlett Wrench                    ジャーナリスト、Men’s Healthの編集委員

2017427日  塩が心臓に良い理由  Tom Banham
        
Men’s Healthの副デジタル・エディター

 

フランスの月刊誌

 

〇 Science et Vie

 Scienceに掲載されたGary Taubesの「(政治的な)塩の科学」よりも8年も前に減塩政策について反旗をひるがえしている。

1990111  高血圧:減塩療法に別れを告げよう
         
Jean-Michel Bader            ジャーナリスト

 

 月刊誌に掲載される塩に関する記事はアメリカで圧倒的に多い。これまで新聞、週刊誌についても紹介してきたが、いずれもアメリカで発表されている記事が圧倒的に多い。しかし、イギリスの新聞、デイリーメールガーディアンロイターなどは数多く情報を流している。