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減塩は血圧を下げる

Reducing Sodium Lowers Blood Pressure

By Kate Wong

Scientific American Jan 4, 2001

 

 ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに今日発表された研究結果によると、高血圧でなくても、食事中の塩の量を減らそうと思っているかもしれない。研究者達は高血圧を治療または予防する手段として低塩食のメリットを長く論争してきた。しかし、新しい論文の著者らは、彼等の結果は不確実性を取り除いたと指摘している。果物や野菜が多く、脂肪の少ないいわゆるDASH(高血圧予防)食を食べると、塩摂取量が変わらなくても実質的に血圧を下げた。

 減塩食を長い間食べている国立心肺血液研究所が報告した研究で、412人の参加者が典型的なアメリカ食とDASH食のいずれかを食べるようにランダムに割り当てられた。最初の4週間、アメリカ人が通常食べている8.4 g/dの塩摂取量を続けた。その後、4週間、彼等は6.1 g/d(現在の推奨最高量)に減塩した。最後の4週間、被験者達は3.8 g/d(大体、茶さじ2/3)まで減塩した。これらのボランティアの約41%は高血圧であった。高血圧は140/90 mmHg以上として定義された。最低の塩摂取量でDASH食に従った被験者達は平均して収縮期血圧を11.5 mmHg下げた。正常血圧でこの処方に従った参加者達は収縮期血圧を平均して7.1 mmHg下げた。

 “低い塩摂取量でDASH食を食べる組合せは、高血圧薬治療だけから期待される結果よりも等しい、または大きい効果を示す、”とDASH食研究実行委員会長のフランク・サックは言う。“しかし、低塩DASH食による長期間の健康利益は、減塩食品を選ぶことを含めてアメリカ社会が喜んで長期間食事を変化させ続けるかどうか、食品産業界が多くの低塩食品製品を利用できるようにするかどうかに依存している。”