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塩について大騒ぎ

                                                      Much Ado about Salt                                       

By Jennifer Couzin-Frankel

Science, April 22, 2010

 

 塩は通常、大きな論争となる話題ではないが、政府が食品の塩辛さを制限することによって国民の味覚を修正しようとする提案が少し騒ぎを引き起こしている。今日のワシントン・ポストで、アメリカ大統領バラク・オバマが本当に“塩戦争を宣言”する時となったと言ったかどうかをメディアの記者ハワアード・カーツは訝った。“我々はアンクル・サムに我々の食事を担当させようと望むのか?”とカーツは続けて言った。

 勧告は火曜日に発表された医学研究所(IOM)に由来する。血圧を下げ、心臓発作や脳卒中を予防する努力の中でアメリカ人に減塩させる説得を試み、失敗してきた何年間もに直面して、新しい戦略を立てるようにプロジェクト課題が要請された。その提案は:食品製造者が製品の中に多くの塩を加えることを次第に制限することを要求している。数年かけて十分にゆっくりと減塩して行けば、公衆保健と他の分野の14人の専門家達はポテト・チップスの愛好家でもその変化に気付かないだろうと結論を下した。

 勧告-とアメリカ食品医薬品局(FDA)が実行しようと計画している噂は、実際に政府が行おうと計画している事について幾つかの疑問が出てきた。

 FDAは何の決定もしていないと素早く否定に動いているが、勧告はIOMの勧告を徹底的にレビューしていると当局は言った。アメリカ人は減塩で恩恵を受けることに一般的に同意しているが、科学が本当に政府の介入を支持しているかどうかについて疑問を呈する人々もいる。“単一の項目で食事に干渉するビジネスは私には危険なビジネスであるように思える、”とニューヨーク市にあるアルバート・アインシュタイン医科大学の高血圧専門家であるミカエル・アルダーマンは言っている。彼は5.8 g/dと言う勧告されている塩摂取許容量が健全な科学に基づいているかどうかについて長い間疑問を持ってきた。昨年、コクラン共同研究は科学文献をレビューし、“さらなる評価”は健康に及ぼす塩摂取量の影響を追跡する必要があることに同意した。産業界グループの塩協会にアドバイスしてきたがそこから報酬を得ていないアルダーマンも、産業界が食品製品を変えるように要請されるとき、“意図しない結果”となることがあり得ることを指摘している。例えば、食品中の飽和脂肪酸に対する見直し中に多くの食品製造者は代替物としてトランス脂肪酸に変えたが、それは健康に対してずっと大きな脅威となってきた。