2017.05.01

海外マスメディアの塩論争報道週刊誌編

　世界的に全ての人々に勧められている減塩政策には科学的根拠はない。減塩で健康を害することはなく、減塩すればするほど良いとされてきた。しかし、減塩政策が採られるようになった当初から疑問を呈する記事があり、減塩に対する研究が進むに連れて健康への悪影響があることが分かってくると、海外のマスメディアはそのことを報じてきた。そのことについて前回は新聞を取り上げたが、今回は週刊誌の記事について紹介する。

　塩に関する記事を報道している週刊誌については、アメリカのTIMEとForbesの2誌が圧倒的に多い。

アメリカの週刊誌

〇　TIME

　減塩運動が始まるきっかけとなったのは1977年にアメリカの議会で１日当たりの塩摂取量8 g/dが設定されたことではないかと思う。なぜこの様なことが起こったのだろうか？アメリカでは心血管疾患による死亡率が高く、それは高血圧のためであり、高血圧発症率は塩摂取量が多いほど高いことがダールによって発表されたからであろう。ダールが発表した図は非常に両者の相関が高い印象を与えるが、実はそのデータは極めて不正確であるが、その後の塩摂取量と高血圧発症率との問題の進展具合を見ると、多くの医学者もこのデータに騙されて信じているように思える。

　しかし、TIMEは早くも1982年に「塩：新たな悪者か？」と題したカバー・ストーリー論文が掲載された。減塩の根拠は医学的には不明としながらも、減塩に対する学者・業界の賛否両論が報道された。その後、数多くの情報が流されたであろうが、その中で近年の記事の表題だけを下記に紹介する。内容はリンク先のサイトでお読み頂きたい。

2017年5月1日　　本当に減塩が必要か？

　　　　　　　　 Alice Park 著　TIME誌のスタッフ・ライター

2016年1月7日　　政府の新しいアメリカ人の食事アドバイスを読もう

　　　　　　　　 Alexandra Sifferlin 著　TIME誌のライター

2015年3月3日　　塩辛い食品を食べることの不思議な利益

　　　　　　　　　Alice Park 著

2015年1月19日　老人はこれまで考えていたよりも多くの塩を食べても良いかもしれない

　　　　　 Alexandra Sifferlin 著

2014年9月10日　塩は高血圧の原因にならない？これは新しい研究が言っていることである

Mandy Oaklander 著　TIME誌の保健ニュース編集ライター

2014年8月15日　重大な塩の混乱：どのくらい多くの塩を食べるべきかに関する新しい研究

Alexandra Sifferlin 著