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老人はこれまで考えていたよりも多くの塩を

食べても良いかもしれない

Older Adults May Be OK to Eat More Salt Than Previously Thought

By Alexandra Sifferlin

TIME   Jan 19, 2015

 

 51歳以上の成人はより良い心臓の健康のために1日当たり3.8 g以下の塩摂取量を現在勧められている。それは茶さじ1杯よりも少ない塩の量なので、食事でファーストフードや加工食品を食べると、それを達成するのは難しい。しかし、老人で5.8 g以上の塩摂取量は死亡率の増加、心血管疾患、または心不全とは関係ないと今や新しい研究は示している。

 JAMA Internal Medicine誌に発表された研究は、老人は1日当たり3.8 g以下の塩を摂取すべきであると言う疾患管理予防センターの勧に異議を唱えてはいないが、人々が5.8 g以上(全ての人々に疾患管理予防センターが勧めている)を摂取しても有害ではないことを示している。

 塩摂取量は自己申告であり、人々は一般的に塩摂取量を少なく推定する傾向がある、と言うことが研究の限界であることを著者らは述べている。

 5.8 g以上を摂取する人々では心臓に関連した健康問題について危険性が大きいように見えたが、数値は統計的に有意ではなかった。

 これらの結果に達するまでに、研究者達は71 – 80歳の老人2,642人の自己申告された食事を調べ、10年後まで追跡した。10年間の死亡率は1日当たり3.8 g以下の摂取量の人々で33.8%、3.8 – 5.8 gの摂取量の人々で30.7%、5.8 g以上の摂取量の人々で35.2%であった。

 疾患管理予防センターの勧告は5.8 g以下の摂取量と思われる老人について少し大きな許容差を提示している。しかし、アメリカ心臓協会は全ての年齢の人々に1日当たり3.8 gの勧告値を示している。両方の勧告値は論争されてきた。人々が本当にそのように少ない塩摂取量を目標にするに必要なエビデンスがなく、ほとんどの人々が現実的に達成できない目標値であると何人かの専門家達は主張している。

 “老人では5.8 gの一般的な勧告値を守れば多分大丈夫だ。70歳になって心血管疾患や心不全でなければ、基準の勧告値でも多分、大丈夫であろう。しかし、それ以上は健康に良くないことを承知しておくこと。”と研究の著者であるエモリ大学のアンドレアス・カロゲロポーロス博士は言った。