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老人はどれくらいの塩を摂取すべきか?

How Much Salt Should Old People Consume?

By Larry Husten

Forbes 2015.01.19

 

 現在の塩勧告値は割引して考えるべきであると言う新しいエビデンスを新しい研究が発表している。現在のガイドラインは、全ての人々が1日当たり5.8 g以下の塩を摂取すべきであることを勧めている。50歳以上の全ての人々を含めて高い危険率にある多くの人々について、塩摂取量は3.8 g/d以下であるべきだ。(アメリカ心臓協会は全ての人々について3.8 g/dと言うより厳しい目標を促進させている。) しかし、昨年発表されたPURE研究(都市と農村の前向き疫学研究)結果に沿った医学研究所の2013年報告は、特に低い目標値は現実的でもなく、有益でもないと言う関心をもたらしてきた。

 JAMA Internal Medicineに発表された新しい研究は増加している重症の高齢患者集団を見ている。研究者達は観察研究に参加し、食事頻度アンケートに基づいて調査された塩摂取量が二年間書き入れられている71歳から80歳までの老人2,642人の10年間追跡データを解析した。塩摂取量中央値は男性で7.2 g、女性で5.9 gであった。

 塩摂取量と心血管疾患または心不全による死亡率または発症率との間には何の有意な関係は見られなかった。非常に低い塩摂取量(3.8 g/d以下)または高い塩摂取量(5.8 g/d以上)と比較して中程度の塩摂取量(3.8 – 5.8 g/d)の方に良い傾向があった。総合的な死亡率は非常に低い塩摂取量グループで33.8%、中程度のグループで30.7%、高いグループで35.2%であった。同様のパターンは心血管疾患と心不全について観察されたが、いずれの点でもこれらの差は統計的に有意に達していない。

 著者らは彼等の研究が不完全であることに気付いており、良く知られた観察研究の限界と塩摂取量に自己アンケートを使っていることの限界を述べていた。しかし、現在の勧告についてのエビデンスに基づく限界も指摘していた。

   合併症、不十分なカロリー摂取量、薬物相互作用を考えなければならない老人

の特別な場合を考えることは非常に低い塩摂取量で付加的な関心であり、減塩効果

は多分、非常に低い塩摂取量(3.8 g/d以下)目標値について一般化された勧告を実行

する前にこの集団で明快にテストされるべきである。

 “好ましくは厳格な比較試験からより強力なエビデンス”が得られるまで、“減塩(例えば、5.8 g/d以下を目標)に対して老人についてはより慎重な取り組みが適切であるかもしれない。”と彼等は忠告している。