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2.食欲増進
塩味の薄い食べ物は不味くて食べられない。塩を振り掛けるなり、塩味調味料を加えると、美味しく食べられるようになる。しかし、体が塩欠乏を起こしておれば、塩欲求が高まり、塩味の薄い食べ物でも美味しく食べられる。一方、塩味が濃くても食べられない。この場合には適度に塩味を薄めて食べられるように調節する。適度な塩味の料理には食欲が湧き、食べ過ぎるくらいに食べてしまうこともある。料理の決め手は塩味と言われる所以である。しかし、こうなると塩の摂り過ぎで、塩を排泄させるために喉が渇き水を飲むようになる。これは人体が一定の浸透圧の下に細胞機能を正常に維持するために体液の塩濃度を一定に維持しようとする腎臓の働きによる生理作用の表れである。
甲殻類のエビやカニは美味しい食品素材であるが、その美味しさは塩味がないと感じられない。ステーキや鯛の塩釜焼きで食欲が増進され美味しく食べられるのも塩味のお陰である。