2. 塩からのミネラル摂取量
塩の主成分は塩化ナトリウムである。塩商品の中には豊富なミネラルを謳い文句にしている物がある。こ
の場合のミネラルは塩化ナトリウム以外のマグネシウム、カルシウム、カリウム等を指している。通常の塩か
らこれらのミネラル摂取量を期待することはできない。塩の摂取量は毎年の厚生労働省発表にあるように1
日当たり11〜13 gである。この値は摂取した食物の中の総てのナトリウム量を合算して、それに係数2.54を
掛けて塩化ナトリウムに換算している。味噌、醤油等の調味料を含めた物から50〜60%を摂取しているが、
調理や食卓で振り掛ける塩は10%程度であるから約1 gにしかならない。その中にあるマグネシウム等のミ
ネラルは微々たる量で必要摂取量からすると取るに足らない量にしかならない。
海水から水分を蒸発させて、総てのミネラルが含まれているはずの塩商品でも基本的には取るに足らない
量にしかならない。
海水を濃縮して製塩した後に残るにがりについては期待できるミネラルもある。