FDAは食品中の塩濃度をさらに削減する方向に動く
FDA Moves to Further Reduce Salt Levels in Food
By Ernie Mundell
https://medicalxpress.com/ 2024.08.15
アメリカ人の塩摂取量を削減する最初の取り組みが成功したことで、勢いづいたアメリカ食品医薬品局は、木曜日にこの取り組みの第二フェーズを発表した。
アメリカ人向け食事ガイドラインでは、1人当たりのナトリウム摂取量は1日2,300 mg以下、つまり塩小さじ1杯分程度に抑えるよう推奨されている。
過剰な塩摂取量は高血圧、心臓病、脳卒中の大きな危険因子である。しかし、アメリカ人は通常、推奨量をはるかに上回る量を摂取しており、2021年までに平均約3,400 mg/dを摂取していると、FDAはニュースリリースで指摘した。
食品業界に対するFDAの自主的なナトリウム削減目標の第一フェーズは2021年に発表され、同局によると、「2022年の予備データでは、最初の第一フェーズの目標の約40%が目標に非常に近いか、すでに達成されており、この取り組みが早期に成功したことを示している。」とのこと。この成功レベルにより、同局は第二フェーズを開始することになった。
「もし最終決定されれば、新しい自主目標は、平均的な個人のナトリウム摂取量を1日当たり約2,750 mgに減らすとことを支援するであろう。」とFDAは述べた。この新しい取り組みは、アメリカ農務省による学校給食のナトリウム制限の取り組みと一致すると予想される。
「食品中のナトリウムを減らすことは、この世代で最も重要な公衆衛生の取り組みの1つになる可能性がある。」と、FDAの人間用食品担当副長官Jim Jonesは、同局の声明で述べている。「特定の食品のナトリウム含有量を減らすことで、早期に成果が見られていることは励みになるとともに、我々の総合的な栄養アプローチが社会の幸福に及ぼす影響の大きさを示している。」
FDAは、人々が毎日摂取するナトリウムの70%は塩入れからではなく、製造時や市販の食品調理の一部として食品に添加されるナトリウムから来ていると指摘している。FDAは、「現在のレベルからナトリウム摂取量を減らすことは、強力な科学的証拠によって裏付けられている。」と述べた。「ナトリウム摂取量を減らすことで、心臓病や脳卒中のリスクを減らすことができ、今後何十万人もの早死や病気を防ぐことができる可能性がある。」
アメリカ心臓協会によると、推奨されている1日2,300 mgのナトリウム摂取量制限でさえ、人によっては多すぎる可能性がある。「ほとんどの成人、特に高血圧の人にとって理想的な制限は1日1,500 mg以下である。」とアメリカ心臓協会は述べた。「1日1,000 mgだけカットするだけで、血圧と心臓の健康が改善される。
できる限り、加工食品ではなく新鮮な食品を選ぼう。高度に加工された食品には、塩が大量に添加されていることが多いからである。ただし、最もナトリウムを多く含む食品には、ハンバーガー、ブリトー、タコス、デリミート、ピザ、チキン料理、パスタ料理、市販のスープ、そしてもちろんチップスやその他の塩の多いスナックなど、アメリカ人が好む食品ガ含まれる。
しかし、毎日のナトリウム摂取量を減らす簡単な方法はいくつかあると、アメリカ心臓協会は次のように提案している。
● 「低ナトリウム」バージョンの食品を探す
● 特に缶詰のスープ、ケチャップ、その他の調味料などのラベルを読んで、「ソーダ」、「ナトリウム」、および「Na」という記号を探す
● 理想的には、果物と野菜は新鮮なものを選び、缶詰または冷凍のものを購入する場合は、パッケージに「低塩」と記載されていることを確認する
● 無塩のナッツ、種子、乾燥豆、エンドウ豆、レンジ豆を選ぶ
● 市販の塩代替品については医師に相談する。これらの製品にはナトリウムではなくカリウムが多く含まれていることが多いからである
● 外食する際は、レストランのメニューで低ナトリウム料理を頼む
● 最も重要なのは、食卓から塩入れをなくし、料理中に食物に塩を加えたい衝動を抑えることである。スパイスやハーブは健康に害を与えることなく、食物に素晴しい風味を与えることができる
「味覚が低ナトリウム食に慣れるまでには、しばらく時間がかかるかもしれない。」とアメリカ心臓協会は述べている。「しかし、低ナトリウムの食事には美味しい選択肢がある。」