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ハロセラピーは本当に有効か?

Does Halotherapy Really Woek?

By Debra Rose Wilson

Healthline Newsletter 2017.10.05

 

ハロセラピーとは?

ハロセラピーは塩辛い空気を吸う代替え治療である。喘息、慢性気管支炎、アレルギーのような呼吸状態を治療できるとある人々は主張する。他の人々は次のことも治療できると示唆している:

  咳、息切れ、いびきのような喫煙に関連した症状を緩和する

  うつ病と不安の治療

  乾癬、湿疹、座瘡のようないくつかの皮膚疾患の治療

 ハロセラピー・データの起源は中世時代まで遡る。しかし、研究者達はごく最近、その潜在的な利益を研究し始めた。

 

ハロセラピー法

 ハロセラピーは塩の投与の仕方に応じて通常、乾式法と湿式法に分けられる。

乾式法

 ハロセラピーの乾式法は、湿気のない人工的な“塩洞窟”内で行われる。温度は低く、20℃以下に設定される。治療は通常、約30 – 45分間続く。ハロゼネレイターと呼ばれる装置は塩を粉砕して微細な粒子にし、それらを部屋の空気中に放出する。吸入すると、これらの塩粒子は呼吸系からアレルギー源や毒物である刺激物を吸着させると言われている。主張者はこの工程が粘膜を破り、炎症を緩和し、その結果、気道を清澄にすると言う。

 塩粒子は多くの皮膚状態に影響を及ぼす細菌や不純物を吸着して肌に同様の効果をもたらすと言われている。塩はまた陰イオンを生ずるとも言われている。これは理論的に身体に幸せを感じさせる化学物質の一つであるセロトニンをより多く放出させる。多くの人々は家庭で陰イオンの利益を得るためにヒマラヤン・ソルトのランプを使う。しかし、これらのランプが雰囲気を変える以上に他の利益をもたらすと言うエビデンスはない。

湿式法

 ハロセラピーは塩と水の混合物を使っても行われる。ハロセラピーの湿式法は次のことを含む:

  塩水でうがいする

  塩水を飲む

  塩水に入る

  鼻洗浄に塩水を使う

  塩水を満たした浮揚槽

 

ハロセラピーに関する研究で何が言える?

 科学はまだハロセラピーの誤魔化しを捉えていない。話題に関していくつかの研究がある。幾つかの研究は効果を示したが、ほとんどの研究は結論がなく、または矛盾している。

 研究が言っていることをここに示す:

  2007年の研究で、慢性閉塞性肺疾患者はいくつかの兆候があり、ハロセラピー後に生活の質を改善できた。それでも肺研究所はハロセラピーを勧めなかった。治療ガイドラインが定められていないからだ。

  2014年のレビューによると、慢性閉塞性肺疾患についてのほとんどの研究には欠陥がある。

  2013年の研究によると、ハロセラピーは肺機能テストの結果または非嚢胞性繊維性気管支拡張症患者の生活の質を改善しなかった。これは肺からの粘液を取り除くことが難しい状態である。

  2014年の研究によると、ハロセラピーは気管支喘息または慢性気管支炎患者で抗炎症応答と抗アレルギー性応答の引金を引く。 

うつ病または皮膚病についてのハロセラピーに関するほとんどすべての研究は逸話風である。これは人々の個人的な経験に基づいていることを意味している。

 

ハロセラピーに危険性はないか?

 ハロセラピーは多分、ほとんどの人々にとって安全であるが、その安全性に関する研究はない。さらに、ハロセラピーは通常、温泉または健康クリニックで行われる。その際、医療緊急事態に対処する訓練を受けた医療スタッフはいない。ハロセラピーの賛否を評価する時、このことを心に留めておくこと。喘息を治療すると言われているけれども、ハロセラピーは喘息患者の気道を収縮または炎症を起こさせることもある。これは咳、喘鳴、息切れ悪化を起こす。ある人々はハロセラピー中に頭痛を起こすことも報告している。

 ハロセラピーは補足的な治療である。この治療を受けたいことを医者に知らせなさい。医者と相談しないで治療を止めてはいけない。ハロセラピーの支持者は子供や妊婦についても安全であると主張する。しかし、この主張を裏付ける研究はほとんどない。2008年の研究によると、3%塩水の吸入は気管支拡張幼児についての安全で効果的な治療法である。しかし、ハロセラピー治療は標準化されていない。投与される塩の量は大きく変動する。

 

結論

 ハロセラピーはくつろがせる温泉治療であるが、どれくらい効果があるかについてはほとんどエビデンスがない。ハロセラピーは呼吸問題やうつ病に有益であることを幾つかの研究は示唆している。しかし、それでもほとんどの医者は懐疑的である。ハロセラピーを試みることに関心があれば、医者にそのことを話す。それを試みた後で、出てきた何らかの新しい兆候について確実に医者に話す。