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塩辛い汗のシミ:なぜ起こるか?そして予防可能か?

Salty Sweat Stains: Why They Happen and Are They Preventable?

By Jonathan Lee

https://www.trainerroad.com/  

 

 Ask a Cycling Coachのエピソード51では、ライダーがポッドキャストに、黒いキットに塩分が蓄積するのを防ぐことができるかどうかと言う質問を送信した。一緒に乗っている友達と比べて、彼はそれが沢山あるので、それが少し恥ずかしいと感じている。

 まず第一に、周囲温度による汚れを恥ずかしがる必要はない。それは貴方の努力の表れである。それを誇りに思って下さい。第二に、汗の成分は自分ではコントロールできないことが直ぐに分かる。つまり、塩辛い汚れを心配して時間を費やすのは無意味である。

 その理由を説明するために、ヘッドコーチのChadは、ポッドキャストの2015年耐久コーチ・サミットのビデオでSkratch LabAllen Lim博士の話を引き出した。Limがプレゼンテーションで共有した重要なポイントは次の通りである。

 

汗をかくと塩分が失われる理由

 発汗は運動したり熱負荷を経験したときに起こる脱水症状の一種である。汗をかくと、その水分はすべて血流内から出てくる。電解質の損失が起こると、血流に含まれる電解質が反映される。血流中の電解質含有量はほぼ完全に塩化ナトリウムである。これは食卓塩の専門用語である。「ほぼ完全に」というのは、汗による電解質損失の約90%が食塩であることを意味する。

 

汗をかいたときに失われる塩分の量は人によって異なる

 汗をかいたときに誰もが同じ量の塩分を失うわけではない。汗のナトリウム量は人によって大きく異なる。アスリートの中には、汗1リットル当り300400 mgしか失わない人もいるが、汗1リットル当り2,000 mgも失うアスリートもいる。その主な理由は遺伝である。汗の塩分を決定する上で、何よりも遺伝が最も大きな役割を果たす。

 遺伝についてはどうすることもできないが、発汗時に失われる塩分にわずかに影響を与える外部要因がいくつかある。

発汗速度-つまり体が腺から汗を放出する速さ。汗の量が減ると、失われる塩分も少なくなる。環境、運動の強度、体の形や大きさによっては、発汗量が1時間当り4リットルにも達することがある。あなたが背が高くてスリムな人でれば、背が低くずんぐりとした体格の人と比べて、体を冷やすために汗をかくと必要はない。これは、自分の汚れ(たとえ塩味であったとしても)がライディング・パートナーの汚れよりもはるかに塩分が少ないと感じることを意味する可能性がある。

 発汗量に影響を与えるもののリストに加えて、フィットネスも挙げられる。フィットネス・レベルが異なると、より早く大量の発汗量が得られる。この理由は、私たちの体がより健康になるにつれて、体温調節がうまくなるからである。ライダーの中には、バイクに乗ってからトレーニングを開始するときに、ウォームアップのほとんどを汗をかくのに費やすことに気付く人もいる。しかし、ある程度レースに適した状態になると、トレーニングがどれほど簡単であっても、最初の5分ほどで汗をかき始める。

ナトリウム摂取量-高齢者は簡単である。ナトリウムを多く含む食物や飲み物を摂取すればするほど、より多くのナトリウムが失しなわれる。

暑さ順応-体が暑さの条件に適応すると、自然に汗が薄まる。

性別-女性は男性よりもナトリウムの損失が少ない傾向がある。これは男性の方が、発汗量が多いことが原因と考えられている。

 

自分の汗がどの程度塩辛いかを判断する方法

 汗に含まれるナトリウム量を知りたい場合は、いくつかの検査を受けることができる。1つ目はパッチテストで、汗テストとも呼ばれる。嚢胞性繊維症の検査に最も一般的に使用される汗検査では、ガーゼを使用して人の汗の試料を採取する。試料が採取されたら重さを量り、塩類の化学物質を測定する。

 汗のナトリウムを分析するためのより高度な方法は、Macroduct収集システムを使用することである。これはSkratch LabsLimと彼のチームが使用しているものである。この方法では、テスト・プロセスで蒸発による損失がないことが保証されているため、より正確な結果が得られる。

 

結論

 キットに着いた塩分の汗染みは防ぐことができないことが分った。あなたは超塩辛い汗かきか、そうでないかのどちらかである。それは主に遺伝学のお陰である。どちらの場合でも、汗をかかないで下さい。これはダジャレです。