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硫化銅を使った高性能ナトリウム・イオン電池

High-performance Sodium Ion Batteries Using Copper Sulfide

By 韓国先進科学工学研究所

https://techexplor.com/ より

2019.07.15

 

 研究者達は電子材料として硫化銅を使ったナトリウム・イオン電池のサイクル可能性を拡張するための新しい戦略を提案した。この戦略は高性能転換反応をもたらし、リチウム・イオン電池に代わる物としてなればナトリウム・イオン電池の商品化を進めると期待されている。

 Jong Min Yuk教授のチームは硫化銅を使って安定したナトリウム貯留機構を確認した。硫化銅は耐微粉砕性で能力回復できる優れた電極材料である。硫化銅を採用したとき、ナトリウム・イオン電池は一日一回の充電で5年以上の寿命を持っていることを彼等の結果は示唆している。さらに良いことに、銅とイオウのような豊富にある自然物質から成る硫化銅は、リチウムやコバルトを使うリチウム・イオン電池よりも一層競争力がある。

 リチウム・イオン電池の市販されている陰極材料として働く黒鉛のような挿入型材料は、それらの不十分な中間層空間のために高容量ナトリウム貯留用には使用できない。したがって、転換と合金化反応型の材料が陰極部分でより高い能力を満足させるために調査されてきた。しかし、それらの材料は一般的に大きな容量膨張と急速な結晶学的な変化を起こし、その変化は厳しい容量低下を起こす。

 転換反応で反コヒーレント位相インターフェースと粒子界面は耐微粉砕性転換反応と容量回復をそれぞれ出来る鍵となる役割を演じることをチームは確認した。ほとんどの転換と合金化反応型電池材料は、完全に異なった結晶構造を持っており、反応前後の大きな容量膨張のために厳しい容量低下を通常経験する。しかし、硫化銅は最終的に粒子の微粉砕化を妨げるセミ・コーヒーレント界面を作るため徐々に結晶学的に変化した。この独特の機構に基づいて、硫化銅はその大きさや形態に無関係に高い容量と高い充放電循環安定性を示すことをチームは確認した。

 Yuk教授は言った、“硫化銅を採用したナトリウム・イオン電池はナトリウム・イオン電池を前進させる。それは低コストエネルギー貯蔵システムの進展に寄与し、微粉塵問題と取り組める。”