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ナトリウム・イオン電池は信頼できるリチウム・イオン電池に取って代われるか?

Can Sodium-Ion Batteries Replace Trusty Lithium-Ion Ones?

By American Institute of Physics

https://techexplor.com/ より

2021.01.12

 

 ナトリウム・イオン電池はリチウム・イオン電池と置き換わる可能性があるが、リチウム・イオン電池で良く作用する陰極-正に荷電した電極-はナトリウム・イオン電池で同じレベルの能力を発揮できない。結晶構造のない無定形炭素は有用な陽極であることで知られている。それはナトリウム・イオンを蓄えるために使われる欠陥や空間を持っているからである。窒素/リンに浸漬した炭素も魅力的な電気的特性を提供する。

 Applied Physics Reviewsで、浙江大学、寧波大学、東莞工科大学からの中国の研究者達は、ナトリウム・イオン電池用の高性能陰極を作るために原子サイズの基本的な物理的概念を適用した。「最近の研究は、浸漬した無定形炭素、特に電子が豊富な元素を浸漬した無定形炭素はナトリウム貯留用に良い陰極であることを示した。」とTuは言った。「しかし、ナトリウム貯留がどの様に作用するのか、あるいは浸漬した炭素の浸漬効果についての一般的な説明はなかった。」

 答えを求めて、研究者達はピロリック窒素とリン-酸素結合の親和性、それらの原子相互作用、電子分布、および電子雲配置を説明するためにエネルギーレベルの軌道概念を使った。個別の貯留行動を詳しく調べるために、彼等は第一原理計算を適用した。それは物性を計算するための基本的な物理量を使う方法である。それは結晶の分子構造を表せる量子力学の概念である電子密度函数に基づいている。彼等が電子分布、系に化学的パラメーター、および修飾炭素材料内に埋め込まれたナトリウム・イオンの吸着エネルギーを解析するとき、彼等は、ピロール窒素およびリン-酸素結合がナトリウム貯留の本当の可能性を示すことを明らかにした。「ナトリウム・イオンはこれらの2つの構造内に蓄えられる傾向がある。」とTuは言った。

 研究者達はリン-酸素構造の前駆体を作るために水熱処理を設計し、その後、二重に電子リッチ元素で炭素陰極を浸漬した。それは「電池の寿命と能力に強化された電子化学性能」を示す、とTuは言った。彼等の陰極は5,000回の充電寿命、220 mAhr/gの強化された能力、および能力損失の低下(0.003/)を達成した。

 「我々の研究は電子リッチ元素浸漬無定形炭素のナトリウム貯留行動についての理論的なギャップを満たし、炭素を使うための実験根拠を提供している。」とTuは言った。「我々は大規模なナトリウム・イオン電池用の炭素材料を修正する方向を提供している。」