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新しい塩水電池はグリーン・エネルギー貯蔵に「革命を起こす」可能性がある:Statkraft

New Saltwater Battery Could ‘Revolutionise7 Green Energy Storage: Statkraft

By Cosmo Sanderson

https://www.rechargenews.com/    2023.12.05

 

新興企業のアクアバッテリーが、斬新な長時間持続システムでノルウェーの電力大手の支援を受ける

 

 グリーン電力を一度に数週間蓄えるように設計された革新的な海水ベースのフロー電池システムが、ノルウェー電力大手スタットクラフト社から支援を受けている。

 スタットクラフト社は本日、ドバイで開催されたCOP28気候サミットで、設計を支援するオランダの新興企業であるアクアバッテリーとの提携を発表した。新しい電池は長期エネルギー貯蔵を「加速し、革命を起こす」可能性があるとスタットクラフト社のCEOChristian Rynning-Tønnesenは主張した。「システム内のエネルギー貯蔵を適切に組み合わせないと、風力や太陽光の展開のペースが遅くなり、その結果グリーン移行が遅れる危険がある。」

 業界標準のリチウム・イオン電池を使用するシステムなどの大規模エネルギー貯蔵システムは、通常、電力を最大4時間しか保持できない。しかし、各国が2030年までに世界の

再生可能エネルギー容量を3倍にすることに署名している中、6時間以上エネルギーを貯蔵することと定義される長期エネルギー貯蔵は、グリーン移行を支援するために世界的に「持続可能で安定したエネルギー・システム」を構築する上で「極めて重要」になるであろうとスタットクラフト社は述べている。

 アクアバッテリーは、「可逆的な水の解離」に基づいて酸塩基フロー電池を設計したと述べている。電池は、化学エネルギーの形で電気を酸、塩基、塩水の溶液に蓄え、これらは別々のタンクに保管される。ポンプは、膜で分離された電極を備えたワースタックを介してこれらの流体を循環させる。膜は電解質間のイオン交換を可能にして電気を生成する。出力は電極の表面積に依存し、保存期間は電解液の量に依存する。

 アクアバッテリーは、これによりフロー電池が「簡単にカスタマイズ可能になり、長期間の用途や実用規模の導入に適したものになる。」と述べている。スタットクラフト社によると、この技術はオランダのデルフト市で612ヶ月間試験的に実施され、技術の「拡張性」とその商業的実現可能性を調査する予定で、財政的支援とエンジニアリングのノウハウを提供する予定であるという。

 「スタットクラフト社との提携は、アクアバッテリーの独自の価値提案を検証し、太陽光発電および風力発電市場へのルートのリスクを回避するための重要なステップである。」とアクアバッテリーのCEO兼共同創設者のJiajun Cenは述べている。

「ヨーロッパの気候変動技術のイノベーターであるということは、長期エネルギー貯蔵の新たな代替手段を開発するだけでなく、電池の持続可能性、安全性、サプライチェーンの回復力に関してより優れた代替手段を生み出すことも意味する。」と同氏は述べた。

 「世界で最も豊富で安価な2つの材料、食塩と水の使用により、アクアバッテリーはまさにそれを実現している。」