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塩摂取量は夜間のトイレに関係している

Salt Intake Linked to Night-Time Toilet Trips

https://www.ramsayhealth.co.uk/  

 

 日本の新しい研究によると、塩摂取量を減らすと夜間のトイレの必要性を減らすことができる可能性があると言う。長崎大学の研究者達は、食事中の塩分量を減らすことで、50歳以上の人の半数以上が罹患している夜間頻尿と呼ばれる過剰な夜間のトイレ回数を大幅に減らすことができる可能性があることを発見した。

 

減塩

 この研究では、3ヶ月間にわたって321人を追跡した。このうち、223人のボランティアは塩摂取量を1日平均10.7 gから8 g25%削減した。残りの98人のボランティアは塩摂取量を9.9 gから11 gに増やした。

 塩摂取量を減らした人は、夜間にトイレに行く必要がある平均回数が、一晩に平均2.3回から1.4回に減少したことが分った。対照的に、塩摂取量を増やした人は、トイレに行く必要性が毎晩2.3回から2.7回に増加したことが分った。塩摂取量を減らし、それによって夜間の排尿の必要性を減らしたボランティアも、生活の質が改善したと述べた。

 この新しい研究は、ロンドンで開催されたヨーロッパ泌尿器科学会総会で発表された。

 

夜間頻尿

 夜間頻尿とは、夜間に頻繁に排尿する必要があることである。主に50歳以上の方が発症し、加齢と共に発生率は増加する傾向がある。ホルモンの変化、前立腺の問題、膀胱の問題、睡眠関連の問題、または心臓の問題や糖尿病などの他の病状によって引き起こされる可能性がある。

 年齢を重ねるにつれて、体は塩分を処理する能力が低下し、特に夜間に塩分が蓄積し、尿の生成が不均一になることがある。この状態は深刻な睡眠障害を引き起こし、人々の生活の質に影響を与える可能性がある。

 

塩摂取量

 国民保健省は、成人が1日当たり最大6 gの塩摂取量を推奨している。この最新の研究結果の理由は、塩が体からどのように排泄されるかに関係している。塩は溶けないと除去できないため、塩を摂取すればするほど尿の量が増える。塩辛い食物を食べると喉が渇き、より多くの水分が消費される。

 

生活の質

 この研究の主任研究者である松尾朋博博士は次のように述べている。「これは、塩摂取量がトイレに行く頻度にどのような影響を与えるかを測定した最初の研究である。「夜間頻尿は、特に年齢が上がるにつれて、多くの人にとって深刻な問題である。この研究は、食事を変えるだけで多くの人の生活の質が大幅に改善される可能性を示唆している。」