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塩水をベースにした長期保存解決策

Long-Duration Storage Solution Based on Saltwater

By Emiliano Bellini

https://www.pv-magazine.com/  より   2022.04.26

 

オランダの新興企業AquaBatteryによって開発されたこの蓄電技術は、電力とエネルギー容量を独自に修正すると主張されている。この電池システムは3つの貯蔵タンクを利用し、1つは淡水、1つは濃縮塩水、もう1つは希釈塩水で、また膜スタックにも依存している。

 

オランダの新興企業AquaBatteryは、海水をベースにした長期エネルギー貯蔵技術の開発のために、欧州イノベーション評議会アクセラレーターから250万ユーロの資金を獲得した。

 同社の特許取得済みの貯蔵技術は、貯蔵媒体として塩水のみを使用し、電力(kW)とエネルギー(kWh)容量を独立して修正できるフロー電池と説明されている。また、提案された解決策は、水と食塩のみを使用するため、低コストで拡張性が高く持続可能であり、貯水池を追加するか、より大きなタンクを使用するだけで貯蔵容量を拡張できると言われている。

 この電池システムは3つの貯蔵タンクを利用し、1つは淡水、1つは濃縮塩水、模擬宇宙船に1つは希釈塩水で、また膜スタックにも依存している。充電段階では、希釈塩水が膜スタック内で濃縮塩水と淡水に分割され、別々に保管される。分離は電気透析によって行われる。電気透析は、帯電した膜と電位差を使用して水溶液や他の非帯電成分からイオン種を分離する分離プロセスである。

 放電段階では、2つの流れが結合され、得られたエネルギーが逆電気透析を通じて膜スタックの助けを借りて電気に変換される。逆電気透析は、2つの溶液の塩分差から発電する技術である。例えば、海水と川の水である。

 「AquaBatteryの解決策は、8時間から数日、数週間、さらには季節毎にまで、事実上無制限の貯蔵容量を提供することができる。」とオランダの新興企業が協力しているImperial College Londonの生命には書かれている。「この基金はAquaBatteryに約250万ユーロの助成金を提供し、ニーズに応じて最大1500万ユーロの直接株式投資のオプションも提供する。この助成金により、チームは研究開発と製品開発を加速し、AquaBatteryの商品化を2025年かそれ以前に前倒しすることが

可能になる。」