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BYD、中国で新たな30 GWhナトリウム・イオン電池施設に着工

BYD Breaks Ground on New 30 GWh Sodium-Ion Battery Facility in China

https://www.power-technology.com/    2024.01.08

 

BYDは約100億元(14億ドル)を投資して徐州に新しいナトリウム・イオン電池施設を建設している。

 

 中国の自動車会社BYDが、中国徐州市で新しいナトリウム・イオン電池施設の建設を開始したとCarNewsChina.comが報じた。

 100億元を投資して建設された個々の新しい施設は、年間発電量が30 GWhになると見込まれている。同施設で生産される電池は電気自動車、特に超小型自動車やスクーターに使用される。起工式は14日に徐州経済技術開発区で行なわれた。

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徐州ナトリウム電池工場の建設契約は、BYD子会社のFindreams Batteryと三輪車メーカーの淮海集団が昨年11月に深圳で署名した。この提携により徐州市が電池生産拠点に変わり、小型電気自動車向けのナトリウム・イオン電池の適性を活用できると期待されている。

以前、BYDと淮海グループは、リン酸鉄リチウム電池の化学的性質を利用した電池の製造に重点を置いて、徐州の標準的な電池施設で協力していた。31万平方メートルを占めるリン酸鉄リチウム電池施設に対して、両社は約100億元を投資した。今年3月には試作を予定しており、完成に近づいている。

ナトリウム・イオン電池は「塩」電池とも呼ばれ、リチウム・ベースの電池に代わるコスト効率の高い代替品である。リチウム、コバルト、ニッケルが不要になる。しかし、エネルギー密度が低くいため、スクーター、小型車、定置型保管庫などの特定の用途により適している。

 昨年3月、韓国の大手LGは、55億ドルを投資してアメリカに新しい電池製造施設を建設する計画を発表した。アリゾナ州クイーンクリークに建設される予定で、エネルギー貯蔵システム用のリン酸鉄リチウム電池を生産する施設と電気自動車用の円筒形電池を生産する施設の2つが含まれる予定である。