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より優れた蓄電池に向けて:科学者達はナトリウム電池の劣化源を明らかにする

Toward a Better Battery: Scientists Uncover Source of Degradation in Sodium Batteries

By James Badham, University of California

https://phys.org/より  July 17, 2019

 

 蓄電池は我々の生活を促進する:我々は携帯電話やノートパソコンそして道路を走るハイブリッドや電気自動車の稼働には蓄電池に依存している。しかし、最も一般的に使われているリチウム・イオン電池のかつて増え続けた採用は実際にコスト増加と潜在的なリチウム不足を来たすかもしれない-そのことが可能な代替品としてナトリウム・イオン電池が熱心に研究されている理由である。それらが上手く行けば、リチウムと密接に関連しているアルカリ金属のナトリウムは安く豊富にある。

挑戦?ナトリウム・イオン電池はリチウムをベースにした兄弟製品よりも寿命が短い。

 現在、カリフォルニア大学サンタバーバラ計算材料科学者のChris Van de Walleと同僚達はナトリウム・イオン電池の容量損失についての理由を明らかにした:自然な水素の存在で、それにより電池電極の劣化を起こす。Van de Walleと共著者のZhen ZhuHartwin Peelaersは材料化学誌に結果を発表した。

 “水素は陽極材製造中に一般的に存在し、あるいは水素は環境から、または電解質から入ってくる、”と現在グーグルにいるZhuは言った。“水素は電子材料の性質に強く影響を及ぼすことで知られており、したがって、我々はナトリウム・イオン電池用の一般的な陽極材であるNaMnO2(二酸化マンガンナトリウム)に及ぼす水素の影響について好奇心を持った。”

これを研究するために、不純物の存在で生ずる構造的な影響と化学的な影響を予測できる計算技術を研究者達は使った。

 現在、カンサス大学のPeelaers教授は鍵となる結果を述べた:“水素は非常に容易に材料に浸透し、水素の存在により、材料を一緒に保持している酸化マンガン骨格からマンガン原子は外れることが出来る。このマンガンの移動は可逆的で容量低下を来たし、結局、蓄電池の劣化となる。”

研究はカリフォルニア大学サンタバーバラ校のVan De Walleの計算材料グループで行われた。

Van de Walleは次のように言った。“マンガンの放出は電解質との界面で起こり、あるいは相転移と関係していることを初期の研究は示した。水素が存在すれば、マンガンの放出は陽極材のあらゆる所で起こることを我々の新しい結果は示している。水素原子は非常に小さく反応性であるので、水素は材料中の一般的な汚染物である。今では水素の有害な影響は抑えられ、水素の混入を抑えるために蓄電池の製造と被覆中に測定が行われ、そのことで性能を向上させる。”

事実、何処でも使われているリチウム・イオン電池でも意図しないで入る水素混入の悪い影響に困っていると研究者達は思っている。製造法がこの完成した材料システムでさらに進化するので、あるいは水素に対してより抵抗性のあるリチウム・イオン電池には基本的な理由があるので、水素混入がほとんど問題を引き起こさないかどうかは現在明らかでなく、これからの研究分野である。