あなたの塩と砂糖はマイクロプラスチックに汚染されている
Your Salt and Sugar Are Contaminated with Microplastics
By Issac James Manayath
https://www.newindianexpress.com/ 2024.08.17
現在、ある調査によりインドの塩と砂糖のブランドすべてに大小と問わず、包装の有無にかかわらず、マイクロプラスチックが含まれていることが判明した。
チェンナイ:次に食事をするときには、そのカロリーを数える代わりにマイクロプラスチックを数えてみて下さい。これらの小さなプラスチック粒子は、我々の肺、心臓、さらには新生児に与える母乳など、ほぼあらゆる場所に見られるほど広く普及している。食物は、マイクロプラスチックが体内に入る手段の1つである。
現在、ある調査により、インドの塩と砂糖のブランドすべてに、大小、包装の有無にかかわらず、マイクロプラスチックが含まれていることが分った。オンラインで購入するか、地元の食料品店で購買するかは関係ない。キッチンにある砂糖と塩には、長期間摂取すると深刻な健康リスクをもたらす可能性のある小さなプラスチック粒子が詰まっている。
環境研究機関Toxics Linkが実施した「塩と砂糖のマイクロプラスチック」題されたこの研究では、食卓塩、岩塩、海塩、地元の生塩を含む10種類の塩と、オンラインと地元の市場の両方で購入した5種類の砂糖を検査した。
この研究では、線維、ペレット、フィルム、破片など、さまざまな形のマイクロプラスチックがすべての塩と砂糖のサンプルに存在することが明らかになった。これらのマイクロプラスチックのサイズは0.1 mmから5 mmの範囲であった。塩と砂糖は最も一般的に消費される食品の1つである。平均的なインド人は、毎日10.98 gの塩と約10スプーンの砂糖を消費すると推定されている。これは、年間4 kg以上の塩と18 kgの砂糖に相当する。
Toxics Linkの研究では、塩のサンプルに含まれるマイクロプラスチックの濃度は乾燥重量1 kg当たり6.71~89.15個であることが判明した。砂糖のサンプルでは、マイクロプラスチックの濃度は1 kg当たり11.85~68.25個であった。「人間は生涯を通じて塩と砂糖を含む食品を摂取するため、マイクロプラスチックの摂取量も相当な量になると予想される。」と研究者達は記している。
この調査によると、プラスチック粒子の濃度が低いオーガニックの砂糖や岩塩を摂取した方が少しはましである。未精製の塩よりもかなり多くの加工が施されている包装されたヨード添加塩は、他の塩よりも汚染されていることが判明しており、加工と包装がマイクロプラスチック汚染源として注目すべき領域である可能性がある。
「ヨード添加塩を加工・包装する施設は、塩専用とは限らず、マイクロプラスチック汚染の一因となる他の物質も扱う可能性がある。」と報告書は述べている。「すべての塩と砂糖のサンプルに相当量のマイクロプラスチックが含まれているという我々の研究結果は懸念すべきものであり、マイクロプラスチックが人体に及ぼす長期的な健康影響について緊急かつ包括的な研究が必要である。」とToxics Linkの副所長Satish Sinhaは述べた。イタリア国立評議会水研究所の研究者達が2020年に実施し、国際環境研究・公衆衛生ジャーナルに掲載された研究では、マイクロプラスチックとその化学物質がホルモン受容体に干渉し、人体の内分泌撹乱を引き起こす可能性があることが判明した。