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中国の大手CATLが電気自動車用の商用塩ベース電池を発売

Chinese Giant CATL Launches a Commercial Salt-Based Battery for EVs

By Nick Lavars

https://newatlas.com/ より   2021.07.29

 

 塩のような安価で豊富な材料は科学の世界に提供するのに十分である可能性があり、それがゲームを変える効果をもたらす可能性のある1つの分野は電池化学である。塩を活用することで希少はリチウムを調達する際のコストと困難性の多くを回避できる可能性がある。中国の大手CATLは最初の商用ナトリウム・イオン電池を発売することで充電をリードしようとしている。

 スマートフォン、ラップトップ、および現代世界の多くに電力を供給するリチウム電池と同様に、ナトリウム電池も装置の充電および放電時に2つの電極間でイオンを移動させる。しかし、ナトリウム・イオンにはリチウム・イオンにはない幾つかの問題がある。イオン・サイズが大きく、不純物は発生しやすく、電池寿命が短くなる可能性がある。さらに、それらは試行錯誤された信頼できるリチウムのエネルギー密度に近い場所を提供していない。

 研究者達は最近のこれらの問題に対する幾つかの有望な解決策を提案している。電池を遠ざけるために余分な塩に頼っている人もいれば、性能を向上させるために銅の薄層を組み込んでいる人もいれば、業界標準の18650形式に高エネルギー密度を詰め込むことに成功した人もいる。

 CATLによると、研究者達は陽極に硬くて多孔質の炭素材料を使用し、プルシアン・ホワイトと呼ばれる別の材料の構造を微調整して再配列することによりナトリウム・イオン電池でこれらの問題を克服したと述べている。これらは幾つかの印象的な性能数値を誇る同社初の商用ナトリウム・イオン電池の主成分を形成する。

 最大160 Wh/kgのエネルギー密度があると言われている。これは最大285 Wh/kgのリチウム電池が提供する密度とかけ離れているが、ナトリウム電池の世界では軽視するものではない。また室温で、15分で容量の80%まで充電でき、-20℃の温度でも容量の90%を維持できる。そのために新しい電池は特に寒い地域での電気輸送に最適であるとCATLは述べている。言うまでもなくリチウム電池のエネルギー密度は特に航空に関しては、電気輸送を妨げるものの1つであり、160 Wh/kgの密度ではそれを解決できない。しかし、輸送の一部領域では、はるかに安価な電池解決策のニッチな用途が存在する可能性があるが、CATLはこの密度の問題に対処する方法も考案した。

 ナトリウム電池に加えて同社はAB電池と呼ばれるミックスド・アンド・マッチ貯蔵装置も発売した。これはナトリウム・イオン・セルとリチウム・イオン・セルの両方を1つのシステムに組み込み、エネルギーの流れを管理し、ナトリウム・イオン成分の低密度を補正し、その性能を最適化する専用のアルゴリズムを備えている。

 同社によれば、この電池は大規模なエネルギー貯蔵にも使用できるとのことで、これらの目的で市販のナトリウム電池を製造している他の数社に数えられている。テスラに電池を供給するCATL2023年にナトリウム電池を配備するための産業チェーンを確立する予定であると述べている。