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ソルトセラピーは実際に効くか?私は夏のアレルギーを緩和させるために試みた

Does Salt Therapy Actually Work? I Tried It to Help Ease My Summer Allergies

By Sarah Watts

https://www.nbcnews.com より  2019.07.23

 

 3年間 (塩で出来ていない) 洞窟で生活しないかぎり、ヒマラヤ海塩-桃色でギザギザした塊-は何処にでもあることに間違いなく気付く。地方の超自然センター、農協または大量販売店ではどこでも、ヒマラヤ海塩は想像できるあらゆる形態でランプからティーライトホルダー、巨大な塊まで販売されている。それらは美しく、ほとんど装飾に使われる。しかし次第に、 (医療従事者を含めて) 人々はヒマラヤ海塩を身体の浄化と治癒の器具として認識されてきた。

 ハロセラピー-塩を意味するギリシァ語ハロスに由来-は、塩鉱山の微気象を模倣した大きな乾燥した空間内で塩または鉱物の乾燥エアロゾル微粒子を使っている、とトーロ医科大学の准教授ニケ・ソンパル博士は言っている。塩被爆は、ポーランドの医師フェリクス・ボゾウスキが塩鉱山で働いていた彼の患者が他の鉱山の鉱夫と比較して呼吸器や肺の疾患がないことに気付いた1843年以後、治療手段として開発された。他の医者が同じことを気付き始めると、塩洞窟は肺炎や喘息のような肺の病気のための治療としてヨーロッパ中で持ち上がり始めた。ハロセラピーが人気を得ると(アメリカ合衆国だけで推定300の塩洞窟がある)、治療は挫創、季節アレルギー、関節炎、うつ病までも改善できると主張されるが、これらのほとんどを支持する査読済みの研究はない。

 

ハロセラピーは呼吸器疾患を癒やせるか?

 “ハロセラピーは身体を楽にさせる温泉療法であるかもしれないが、それがどのように上手く作用するかについてのエビデンスはほとんどない。ほとんどに医者は私を含めてまだ疑っている。不安や落ち込みに関して塩洞窟が持っている効果はプラセボ効果であると考えられる、”とソンパルは言っている。

 しかし、ハロセラピーの効果に関する有望な研究はないと言っているわけではない。「肺炎」誌に発表された2007年の研究は、3ヶ月間週に5日間日に30分間の塩吸入器を使うと、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の症状にかなりの改善を示したことを発表した。

 もちろん、数ヶ月間毎日吸入器を使うことは“塩洞窟”に1時間座っているよりも違っているが-塩が治癒力を持っているか?と言う疑問が生ずる。もし持っているならば、我々はこの健康改善傾向を買うことにより利益を得られるか?

 塩治療法が肺の状態改善に役立つ理由を科学界は全く分っていない、とアメリカ肺協会の代表者であるペイル・ガプタ博士は言っている。“どうしてこの治療法が役立つかもしれないことに関しては多くの理論がある。例えば、塩粒子が肺の中で微生物を絶滅させる、または塩は炎症を抑え、粘液を減らせる、”と彼女は言っている。“塩は抗炎症性を持っていることを我々は知っており、我々は鼻を清澄な塩水で洗う患者でこのことを見てきた;つまり抗炎症効果がある。”

 アメリカ肺協会によると、ハロセラピーに効果があるかもしれない1つの有名な理論は、塩粒子が吸入されたとき、気管や肺に水を引き出し粘液を薄めて、咳で吐き出し易くし、COPDまたは嚢胞性繊維症のような粘い痰を作り出す疾患患者のストレスを和らげる。しかし、効果を見るためにどれくらいの治療が必要かは不明である。

 ソルトセラピー-特に塩洞窟-が現われたとき、私は懐疑的であった。どうしてそれらに効果があるのか(または効果があるのかどうか)、または何らかの利益が得られ始めるまでどれくらいの被爆が必要なのかを調べた研究がなかったからである。しかし、私は慢性アレルギーで副鼻腔炎患者でもあるので、効果があるかどうかを見るために私の地方の塩洞窟で2,3セッションを試みることにした。夏の間ずっと臭いを嗅いだり、くしゃみをしたり、鼻をかんだりするときに少しでも楽になった方が良いと思った。

 地方の塩洞窟への私の最初の旅行で、私は玄関で挨拶されたとき、受付係は洞窟に入る前に靴を脱ぎ、電話をマナーモードにするように言われた。内部で洞窟の床は足下でザクザクと音を立てるピンク色ヒマラヤ海塩の小さな塊が敷き詰められ、一方、壁は同じ材料の大きな板で覆われている。一握りのヒマラヤ塩ランプによる薄暗く照らされ、私は部屋の中央の片側にある無重力椅子の前を通り過ぎて、後ろの壁に近いベッドをつかむ。この洞窟では、全ての椅子とベッドはフラシ天の枕と毛布で作られており、顧客は1セットのノイズキャンセリング・ヘッドフォンと加熱されたマッサージ石(これもヒマラヤ海塩)を与えられる。私は両方をもらう。

 

判断:塩洞窟はメンタルヘルスに最適である

 どうして塩洞窟が不安と憂鬱を軽減するかが私には直ぐに分った:壁を通した管から軟らかい波の音が聞こえ、暖かく薄暗く照らされた部屋で1時間過ごすと驚きを感じる。リラックスし深く息をする以外に塩洞窟セッション中に要求されることは何もなく-本質的に1時間の昼寝をする。(1時間のセッションの途中で眠りに落ちた)私が塩洞窟を出たとき、私は入ったときに感じたよりもずっとリラックスして穏やかに感じた-しかし、塩ではなく昼寝のためであったようだ。他方、私の副鼻洞はずっと良く感じるようになった。

 セッション後のほぼ一日、副鼻洞はまだ詰まったままで、私は一層咳をし、咳は実際に痰等を出しやすくするが-

私は効いたのが塩のためであるかどうかはまだ不明である。塩はわずかに脱水効果を持っていると言われ、参加者はセッションの前、最中、後で多くの水を飲むように要請される。したがって、塩被爆が私の胸を楽にすることに本当に役立っているかどうか、あるいは私が大量に飲んだ水が全てで何か役立ったのかどうかを語るすべはない。

 

…しかし、塩洞窟がアレルギーに役立つことについて私はまだ決めかねている

 粘液をきれいにすることに関する塩洞窟の効果をさらにテストするために、私は2,3日後に別の1時時セッションを受けに行った-場所によって異なるが塩洞窟セッションは相当高価で1回のセッションが20 – 40ドルであるので、私の最後のセッションであった。塩洞窟はプラセボ効果、あるいは海塩が実際に何かの効果を持っているのかどうか、数日後に前ほど息苦しくないことを私は気付いた。私は再び食べ物の匂いや味が分るようになり、私の副鼻洞の空洞のズキズキする痛みは鈍くなった。しかし、その見返りは財布が空になり(私の所では60分間のセッションが30ドルであった)、多分、塩被爆から涙目で少し目がチクチクする。

 結局、私は “ソルトセラピー”をマニキュアまたは他の楽しい散財のような正にたまたま行うことにした。一時的に目をチクチク刺激することは別として、ソルトセラピーは注目に値する健康利益を提供することが分った-海塩が必ずしも治癒性を持っているからではなく、暖かい毛布を着て暗い部屋で1時間の技術的な解毒が多分、私のお気に入りのセルフケア法であるためであった。首尾一貫したセルフケア実行が肉体的にも精神的にもより良い健康結果に導くことを研究は示してきたが、私に関する限り、ヒマラヤ塩でも同じと言うためにはもっと研究が必要である。次回、静かな時間を必要とするとき、地元の塩洞窟は間違いなく私の最初の目的地である。しかし、アレルギーのためでか?多分、私はジルテック(薬の名)に固執する。