高血圧患者の塩摂取量をモニタリングするための地域ベースの
介入:クラスター・ランダム化比較試験
Community-Based Intervention for Monitoring of Salt Intake in Hypertensive Patients: A Cluster Randomized Controlled Trial
By Pichaporn Sonuich, Wichai Aekplakorn, Nophatee Pomsanthia,
Natthida Boonyagram, Siripak Makkawan, Suchada Thongchai,
Wasinee Tosamran, Ananthaya Kunjang, Surasak Kantachuvesiri
https://journals.plos.org/ 2024.11.22
要約
背景
過剰なナトリウム摂取量は高血圧と心血管疾患のリスク増加に関係している。しかし、塩を減らすことは、認識不足と塩辛さの検出閾値の高さのために困難であった。
目的
この研究の目的は、複合介入(集中的な食生活教育、食品の配合変更、減塩を促進する環境の変化)が、標準的な教育のみと比較して、塩摂取量と血圧に及ぼす効果を評価することである。
方法
クラスター・ランダム化比較試験は、タイのウタイタニで18~70歳の高血圧成人219人を対象に実施された。参加者は、介入群(n=111)と対照群(n=108)に1:1でランダム化された。
結果
ベースライン特性にグループ間の差はなかった。介入群と対照群の平均収縮期血圧と拡張期血圧はそれぞれ143.6と82.1 mmHg、142.2と81.4 mmHgであった。24時間尿中ナトリウム排泄量の中央値は介入群と対照群でそれぞれ3565と3312 mg/dであった。12週間後、介入群と対照群の収縮期血圧の変化はそれぞれ-13.5対-9.5 mmHg(P=0.164)であった。さらに、24時間尿中ナトリウム排泄量の減少が観察された[介入群と対照群でそれぞれ-575対-299 mg/d(P=0.194)。24時間尿中ナトリウム排泄量の変化は統計的に有意であり、介入群ではベースラインから減少した(P=0.004)。食事からの塩摂取量は大幅に改善され、グループ間で統計的に差があった(P=0.035)。
結論
この複合介入により収縮期血圧が大幅に低下し、高血圧患者の尿中ナトリウム排泄量が減少する傾向が見られた。これらの包括的なアプローチは、地域社会における血圧と塩摂取量を減らすのに有益である可能性がある。
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