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塩の代替は死亡率、心血管イベントを減少させる、と研究が示唆

Salt Substitution Reduces Mortality, Cardiovascular Events, Studies Suggest

By Andew Rhoades

https://www.healio.com/      2024.04.08

 

重要なポイント

  8件の試験において、塩代替物は心血管イベントだけでなく全死因死亡率と心血管死亡率を減少させた。

  しかし、この結果は、アジア人の食生活を送っている高齢者にはより一般化できるかもしれない。

ランダム化対照試験の系統的レビューとメタアナリシスによると、塩代替は全死因死亡率と心血管死亡のリスクを軽減する可能性があり、また重大な心血管イベントのリスクも低下させる可能性がある。

 しかし、この関連性は確実性が低い、あるいは非常に低い証拠に基づいており、特定の集団ではその効果がより強い可能性があると研究者達は述べた。

 「我々は塩代替品が心血管イベントや死亡を減らす有望な方法であると聞いていたが、以前の研究が短期間の追跡調査に焦点を当てていることに気付き、前回の研究から新しい[ランダム化比較試験]が実施されていることも認識していた。系統的レビューである。」とオーストラリアのボンド大学の研究助手Hannah GreenwoodHealioに語った。「我々がこの研究を実施したのは、長期研究、つまり少なくとも6ヶ月の追跡調査のみを調査し、利用可能な最新のデータで証拠が更新されていることを確認したからである。」

 「内科学年報」に掲載された系統的レビューとメタアナリシスで、Greenwoodらは2023823日までに発売された16件のランダム化比較試験を評価した。参加者(n=35,251)は少なくとも6ヶ月間は通常の食卓塩または塩の代替品を使用していた。

 この研究の主要な結果は、全死因死亡と心血管死亡、心筋梗塞や血行再建などの重大な心血管イベント、重篤な有害事象であった。ランダム化比較試験のうち、8件が主要結果を研究した。このうち7件は中国または台湾で実施され、3件は居住施設で実施され、7件には平均年齢62歳の集団が含まれていた。

 その結果によると、塩代替品は全死因死亡率および心血管死亡率のリスクを低下させる可能性がある。しかし、どちらの関連性も確実性の低い処理コストに基づいている。研究者達は、塩の代替により全死因死亡率が1,000人に5人絶対的に減少し、心血管死亡率が1,000人に3人絶対的に減少することを発見した。

 彼等はまた、塩置換により主要な心血管イベントの絶対減少率は1,000件中8件で、より重篤な有害事象は1,000件中1件であった。

 証拠のほとんどは、アジア系の食生活で心血管疾患のリスクが増加した高齢者集団から得られたものであるため、「西洋的な食生活や平均的な心血管リスクを持つ集団への一般化可能性は非常に限られる。」とGreenwoodらは指摘した。

 Greenwoodによると、プライマリケアの医師は、「特に患者が高齢であるか、高血圧などの既存の心血管リスク因子を持っている場合、心血管リスクを軽減したいと考えている患者に塩代替品を提案することを検討すべきである。」

 しかし、塩代替品はすべての患者、特に腎臓病患者に適しているわけではないため、個々の状況を考慮する必要があると彼女は述べた。

 Greenwood教授は、ナトリウム摂取は心血管疾患を引き起こす要因の1つにすぎないと付け加え、「したがって、塩代替品の心血管疾患を排除する聖杯と見なすべきではない。」と付け加えた。「むしろ、塩代替品は、薬物療法や食事の変更、禁煙、運動などの薬物以外のアプローチと並んで、心血管リスクの管理に役立つもう1つのルールである。」と彼女は述べた。

 オーストラリアのシドニー大学シドニー公衆衛生大学院の教授であり学部長でもあるJ. Jaime Miranda医師は牽連する論説の中で、血圧上昇が世界的に大きな健康上の負担となっていると説明した。したがって、「我々はカリウムを豊富に含む塩の使用など、効果的な証拠に基づいた代替手段に注意を向けなければならない。」と研究者達は書いている。「カリウムが豊富な塩は安全で、毎日の習慣に取り込むことができ、加工食品のナトリウム濃度を下げることができる。」

 彼等は、カリウムを豊富に含む塩を食事に取り入れることは「血管管理を改善し、地球規模でより健康な社会を促進する可能性がある。」と結論付けた。