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塩代替物と通常の塩:概要

Salt Substitutes vs. Regular Salt: A Quick Look

By Selena Ryan-Vig

https://www.evidentlycochrane.net/       2022.08.25

 

この短いブログではSelena Ryan-Vigが通常の塩の代わりに低ナトリウム塩代替品を使用することに関する証拠を考察する。塩代替品は血圧を下げ、心臓発作を防ぐことができるか?また、リスクはあるか?

 

  低ナトリウム塩代替品には、通常の食用塩よりも塩分(ナトリウム)が少なくなる。ナトリウムの多量摂取は高血圧とそれに関連するリスクの一因となるため、これらのリスクを軽減しようとして塩代替品を選ぶ人もいる。

  成人の場合、食品に通常の塩の代わりに塩代替物を使用すると、おそらくわずかに減少すると言う証拠がある:

● 血圧

 ● 致命的ではない脳卒中や心臓への血流の突然の減少による症状(心臓発作を含む) のリスク

   ● 心臓病による死亡のリスク

● しかし、成人の場合、塩代替品はおそらく血中のカリウム濃度をわずかに上昇させる。これは、慢性腎臓病を患っている人など、カリウム量を調節できない特定の人々にとって有害である可能性がある。証拠が非常に限られているため、他の害の可能性については分からない。

● 塩摂取量や血圧を減らそうとしている場合は、自分の好みと代替案を考慮することが重要である。例えば、他の方法で食事の塩分を減らしたり、もっと歩くなどの簡単な生活様式を変更したりするなどである。

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 この証拠はコクラン・レビューから得られたものであり、一般人口の成人に関連している。ほとんどの研究には、高血圧の人も含まれていた。

 証拠は以下には関係ない:

  妊婦-どの研究にも妊婦は含まれていなかったため

  子供-研究に含まれた子供はほとんどいなかったため

  腎臓に問題がある人や特定の薬を服用している人など、カリウムの過剰摂取が有害であることが知られている人。(これは、代替塩にはカリウムが含まれているためである。そのため、これらの人々は安全上の理由で研究から除外された)

 

低ナトリウム塩代替品とは何か?

 低ナトリウム塩代替品(「塩代替品」または「低ナトリウム塩」とも呼ばれる)は通常の食用塩に似ているが、ナトリウムの含有量が少なくなる。代替塩のナトリウムを減らすために、ナトリウムの一部をカリウムまたは他のミネラルに置き換える。

 ナトリウムを多く摂取し、カリウムが不足すると高血圧を引き起こす可能性がある。ひいては脳卒中などの心臓疾患を引き起こす可能性がある。つまり、通常の塩の代わりに塩代替品を使用すると、血圧と心臓疾患のリスクが軽減される可能性がある、という考えである。

 塩の代替品はスーパーマーケットで購入できるが、それらには利点があり、安全か?

 

選択をするのか?頭で考えてみよう!

 次のことを考えると役立つ:リスク、代替案は何か?自分は何を望んでいるか?何もしなかったらどうなるか、を考えると役立つ。

 

塩代替品の利点は何か?

 証拠によると、成人の場合、食品に通常の塩の代りに塩代替物を使用すると、おそらく以下の症状がわずかに減少する。

  血圧

  致命的ではない脳卒中や、心臓発作など、心臓への血流の突然の減少に起因する症状のリスク

  心臓病による死亡のリスク

 

リスクはあるか?

 食事を変更する場合、それが望ましくない影響()をもたらす可能性があるかどうかを確認することを勧める。

 証拠によると、通常の塩の代わりに塩代替物を使用すると、成人の血液中のカリウム(心臓の鼓動を適切なペースに保つミネラル)の量がおそらくわずかに増加する。これは、腎臓に問題がある人や特定の薬を服用している人など、カリウム量を調節できない人にとっては有害である可能性がある。

 安全性に関する他の証拠は非常に限られているため、他の潜在的な害については分からない。

 

代替案は何か?

 代替塩を使わずに塩摂取量と血圧を下げる方法は他にもある。NHSのウェブサイトには、減塩食品の購入に関するヒントや、料理や外食の際に減塩する方法に関するヒントが沢山掲載されている。

 食事中の減塩以外にも、薬を使わずに血圧を下げる方法はいくつかある。例えば、中程度の強度のウォーキング(週に35回、2040)で効果がある可能性がある。詳細については、GPロバート・ウォルトンのブログ「高血圧:予防するには何ができるか?」を参照。

 高血圧の人の中には、血圧を下げるために薬を服用する必要がある人もいる。薬の効果が得られるかどうかについては、主治医に相談する。

 

あなた個人の好みや経験は何か?

 塩代替品を使用せずに食事中の塩分をへらすことを試みたり、血圧を管理する別の方法を見つけたりすることを好むかもしれない。

 一方、次のような場合には、塩代替品の方が便利であると思われるかもしれない:

  他の方法で食事から塩分を減らすのは難しいと感じる

  血圧を下げる薬を服用したくない(例えば、これまで薬が効果がなかった場合、または副産物が出た場合)

 

何もしなかったらどうするか?

 これは食事中の塩分(ナトリウム)の量によって異なる。減塩する必要はないかもしれないが、多くの人は塩分の多い食事を摂っており、これが血圧上昇の原因となる可能性がある。これにより、心臓病や脳卒中のリスクが高まる可能性がある。NHSは、成人の塩摂取量は1日当たり6 g(ナトリウムは2.4 g)、つまり小さじ1杯程度を越えないようアドバイスしている。

 高血圧には症状がないことが多く、高血圧であることに気付かない場合もある。

 

実用的なヒントとリソース

 国民保健サービスのウェブサイトでは、次の情報を見つけることができる:

  塩分に関する信頼できる情報-減らした方がよい塩分の多い食品のリストなど

  買い物、料理、外食など、減塩食のヒント

質問がある場合は、薬剤師などの医療専門家に相談する。