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新しい固体ナトリウム電池は低コストでより持続可能な

エネルギー貯蔵を可能にする

New Solid-State Sodium Batteries Enable Lower Cost and

More Sustainable Energy Storage

https://eng.umd.edu/   2023.12.19

 

 現在、リチウム・イオン電池が業界を支配しているが、これらの電池に使用されるリチウムの供給が限られているという深刻な懸念が残っている。逆に、ナトリウム・イオン電池は、海洋に非常に豊富な塩分があるため、より持続可能な代替品となり、急速に高まるエネルギー貯蔵の需要に対する低コストの代替品となる可能性がある。

 現在、ほとんどのナトリウム・イオン電池には液体電解質が含まれており、基本的な可燃性リスクがある。対照的に、ナトリウム・スーパー・イオン伝導体(NASICON)材料は高いイオン伝導度と優れた化学的および電気化学的安定性を備えた不燃性の固体電解質である。

 メリーランド大学のA. James Clark School of Engineeringの研究者達は、現在、NASICONベースの固体ナトリウム電池アーキテクチャを開発した。このアーキテクチャは、高エネルギー密度のために陽極としてナトリウム金属を使用し、記録的な高速度でサイクルさせる能力において、現在のナトリウム・イオン電池を上回る。しかも、現在の液体電解質のように可燃性ではない、より安定したセラミック電解質を使用している。

 メリーランド・エネルギー・イノベーション研究所の所長で著名な大学教授のEric Wachsman博士は、「ナトリウムはより持続可能で低コストのエネルギー貯蔵の機会を開き、固体ナトリウム金属技術はより高エネルギー密度の電池の機会を提供する。しかし、これまで誰も、ここで達成したような室温での固体ナトリウム金属の高いサイクル速度を達成できなかった。」と述べている。

 このユニークな3D電解質構造は、最近、Energy & Environmental Science誌に掲載され、高エネルギー密度で商業的に実現可能な固体ナトリウム電池の可能性を示している。高電流密度での安定したナトリウム・サイクルと、薄い3 D構造のイオン伝導性NASICON固体電解質を使用した完全なセル・サイクルの両方の実証に成功したことは、持続可能でより経時的なエネルギー貯蔵技術に向けた大きな進歩である。