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新興企業のHyme Energy, デンマークのAzelio,アラブ首長国連邦によって

展開された熱エネルギー貯蔵技術

Thermal Energy Storage Tech Deployed by Start-Ups Hyme Energy, Azelio in Denmark and UAE

By Cameron Murray

https://www.energy-storage.news/      2022.11.16

 

 Hyme Energy2024年にデンマークのRønne20時間の水酸化溶融塩ベースの熱エネルギー貯蔵システムを展開し、Azelioはアラブ首長国連邦のドバイにユニットの設置を完了したばかりである。Hymeは、公益事業Bornholms Energy & Forsyningと提携して、「エネルギー・アイルランド」と呼ばれるボーンホルム島の町にある熱電併給プラントにデモンストレーターユニットを配備した。1 MW/20 MWhシステムは、独自の腐食制御技術に基づいており、溶融水酸化物塩を展開する世界初のシステムになる。それは地元の熱、電力、および補助サービスを提供する。

この展開は、従来の発電所の改造で展開された貯蔵技術の組み合わせを実証するより広範なプロジェクトの一部であるが、Hymeのプレス・リリースは他の物を明らかにしていなかった。「発電所のセカンドライフ」は断続的な再生可能エネルギーのバックアップとして信頼できる供給を確保するために、これらの技術が化石燃料をコスト効率溶融クロロアルミン酸塩電解質置き換えることが出来ることを示すことを目指している。このような保管は、ボーンホルム島の様な島々で特に必要になるとハイムは述べている。

このプロジェクトはEUの研究とイノベーションのためのブロックの950億ユーロのスキームであるHorizon Europeプログラムによって「寛大に」支援されていると付け加えた。同社の貯蔵プラントは、424時間のフル出力期間で200 MWh10 GWh以上のエネルギー容量を貯蔵できる。Hyme EnergyCEOであるAsk Løvschall-Jensenは「我々は小さなことから始めるが、(BEOF)一緒にテクノロジーが出来ること全てを示している。長期的には、HymeGWhsの貯蔵を備えた熱電併給プラントの完全な改造を実行することを目指している。」

 

アラブ首長国連邦のドバイに完成した熱エネルギー貯蔵ユニット

 Hymeの発表と同時に、ソーラー・ソルーション会社のALEC EnergyTES. PODシステム、すなわち、スエーデンを拠点とする会社Azelioの熱長時間エネルギー貯蔵技術の設置を完了したというニュースがあった。このユニットはドバイのモハメッド・ビン・ラシッド・アル・マクトゥーム・ソーラー・コンプレックスのビジター・センターにあるオフ・グリッド・マイクログリッド・セットアップに配備されており、Noor Energy 1と呼ばれる集光型太陽光発電を備えている。

 これは2020年後半に発表され、Azelioの最初の商業注文を表し、Energy-Storage.newsは当時、12 kWの出力と13時間(169 kWh)のエネルギー貯蔵を備えていることを明らかにした。隣接するリチウム・イオン電池エネルギー貯蔵システムは、ビジター・センターのマイクログリッドの全体的な安定性を管理し、Azelioのユニットはベースロード電力のエネルギー・シフトを提供する。

 AzelioJonas Wallmander最高経営責任者は「Noor Energy 1ビジター・センター・プロジェクトに電力を供給するハイブリッド・システムは、当社の長期エネルギー貯蔵システムが、MENA地域における当社のソリューションの参照プロジェクトとして機能しながら、24時間クリーンな電力のためのマイクログリッドの重要な部分をどのように形成できるかを示す画期的な設置である。」と述べた。

 同社の技術は、アルミニウム製の相変化材料に摂氏600度までの熱としてエネルギーを蓄えることによって機能する。その後、熱エネルギーはスターリング・エンジンを使用して最大90%の効率で電気に変換される、と同社は主張している。

 Energy-Storage.newsの発行者であるSolar Mediaは、202322223日にロンドンで第8回年次エネルギー貯蔵サミットEUを主催する。今年はより大きな会場に移動し、ヨーロッパの主要な投資家、政策立案者、公益事業、エネルギー購入者、サービル・プロバイダーがすべて1ヶ所に集まる。