CATL、次世代ナトリウム・イオン電池は500 km航続距離を
サポートし、2026年の量産準備完了と発表
CATL Says Next-Gen Sodium-Ion Battery Supports 500 km Range,
Readies for 2026 Mass Production
By Adrian Leung
https://carnewschina.com/ 2025.09.18
CATLは、同社のナトリウム・イオン電池が175 Wh/kgのエネルギー密度を達成し、500 km以上の純電気走行距離を実現したと発表した。同社は、この技術は顧客の導入スケジュール次第で来年から量産開始となると述べた。
CATLは、ナトリウム・イオン電池はリチウム・イオン電池に比べてエネルギー密度がわずかに低いものの、低温性能、二酸化炭素排出量、安全性において明確な利点があると説明した。これらの特性により、この技術は寒冷地における新エネルギー車の普及拡大や、電気自動車の適用範囲拡大に適していると同社は述べている。
CATLによると、このナトリウム・イオン電池は国内市場の乗用車需要の40%以上をカバーできるため、商業化の可能性は非常に大きい。同社はさらに、同社のナトリウム電池パックは、電池交換形式を含む20号および25号標準モジュールとの高度な互換性を備えて設計されており、自動車メーカーの大幅な設計変更を必要とせず、幅広い車両プラットフォームで使用可能であると付け加えた。
CATLによると、パートナー企業とのナトリウム・イオン乗用車用電池の開発は現在順調に進んでおり、来年には供給準備が整う予定である。同社は、展開は顧客のプロジェクト・スケジュールに基づいて行なわれることを強調した。
今年4月21日、CATLは世界初となる大規模量産型ナトリウム・イオン電池を発表した。最初の製品には、乗用車用の「ナトリウム・ニュー24V統合スターター電池」と大型トラック用の「ナトリウム・ニュー24V統合スターター電池」が含まれていた。どちらも幅広い動作環境向けに開発され、-40 ℃から70 ℃の温度範囲で動作することができる。
9月5日、CATLのナトリウム・イオン電池は、中国のGB 38031-2025「電気自動車用動力電池の安全要求」に基づく認証を取得した。これにより、同電池は世界で初めてこの新しい国家規格に適合したナトリウム・イオン電池となった。この認証は、同電池乃技術が電気自動車用駆動電池に求められる安全基準を満たしていることを証明するものである。
CATLは、この画期的な成果は、ナトリウム・イオン電池が大規模用途に対応できる準備が整っていることを示しており、既存のリチウム・イオン技術に加えて、業界にとって代替となる道筋を提供するものであると述べている。