戻る

塩論争で誰が正しいか?

Who Is Right in the Salt Debate?

By Michael Greger

care2  2017.02.10

 

 何十年間も高い塩摂取量が死亡に寄与している程度を巡って、しばしば激烈な論争が科学者達の間で行われてきた。一つのグループは高い塩摂取量を“活発な攻撃を要する公衆保健障害”と呼んでおり、もう一つの過剰な塩摂取量の危険性の主張は誇張されており、減塩は“予防医学の歴史で最大の勘違い”と呼んだ指摘まである。特に何百万人もの生命が毎年危険にさらされているとき、他のグループはこれを倫理的に無責任な否定と呼んでいる。

 しかし、論争の両側を述べることは間違った等価性の罠に落ちるかもしれない。スーパーヒーローに聞こえる“世界高血圧連盟”が指摘するように、減塩は命を救うという強い科学的コンセンサスがあり、気象変化論争のように、ほとんどの権威者達は片側に集まっている。他方は?業界だけが影響を受け、業界が支払っているコンサルタントと数人の反対する科学者達である。

 私が以下のビデオで議論するように、我々は塩摂取量を約半分に集合的に減らすとエビデンスは示していると考えてきた団体や栄養専門家達をほぼ全ての政府は指定した-その摂取量は業界を守る人々によって極端とも述べられている減塩であった。結局、わずかなアメリカ人だけが実際に減塩した。したがって、非常に低い塩摂取量についての我々の経験は“極端に少ない”と塩懐疑論者は言う。

極端に少ない?現実は正反対である。人類の経験はチートスも塩振り出し器もなく何百年間を生きている。我々は塩を保持する機構として進化してきた、そして我々がスナック・フードやケンタッキー・フライドチキン国に塩を振り掛けるようになったとき、高血圧を発症させるようになる。しかし、塩を食べない数少ない残りの集団や、我々が数百万年もの間にしてきたように自然な食物にある少量のナトリウムだけを摂取している集団では、我々の主要な殺し屋の危険因子である高血圧は実質的に存在しない。管理できない高血圧者を取り上げて我々が食べるように設計された塩摂取量まで減塩させると、疾患による損害を逆転させることさえ出来る。

 食品中に隠されている塩が世界中で数百万人の人々を殺すのであれば、どうしてそのような激しい抵抗に遭遇している塩摂取量を減らす努力をしているのだろうか?塩は加工食品と肉産業にとって大きなビジネスである。したがって、WHOの栄養共同研究センター長によると、おなじみの物語を聞くことになる。まさにたばこ産業が疑問を作り出す試みに数十年間を費やし、社会を混乱させたように、塩産業も同じ事をしてきたが、論争はフェイクである。

 減塩についてのエビデンスは明らかで、首尾一貫している。“矛盾した研究”のほとんどは塩産業と関係している科学者達から来ている。しかし、口実を見抜くには技術を要する。危険性を重要視しないように設計された研究に費用を密かに支払って産業界はこっそりと上手く立ち回るからである。彼等がしなければならないことの全ては、いわゆる論争が続くような十分な疑いを作ることである。

 世界高血圧連盟と同類の組織は“塩関連産業の武器級火力に対してコルク玉鉄砲”として述べてきた。塩関連産業は“利益をもたらす道路上に障害物を置いている…社会改良健康協会”を軽蔑して見ている。カナダ医学協会誌の巻頭言で述べていることを我々は忘れないように。高血圧は製薬業界についても大きなビジネスである。無数の人々の血圧が脅かされているので、減塩すべきである。塩の恐れがなくなり高血圧の悩みが除去されれば、大製薬会社が悩むだけでなく、医者についてはどうなるか?成人が医者の診断を受けるナンバーワンは高血圧であり、年間約4千万人が医者に行く、したがって、多分、BMW産業でも塩論争が続くことから利益を得ることになろう。