塩は実際に悪いか?
Is Salt Actually for You?
By Experience Life Staff
care2 2018.03.03
料理を美味しくする調味料として、同時に公衆保健の敵として塩物語りは述べ続けている。
栄養学の分野でよく知られている構想の道筋に従って、塩伝説は良いとする見方と強く支持されている悪いとする見方の二つでお互いに戦っている。一方に関しては、公衆保健専門家達が塩と高血圧や心疾患との関係を強調してほぼ50年間塩の危険性を警告してきた。減塩すれば、我々は全て一層健康になる、と彼等は主張している。しかし、危険性ははるかに小さい。
他方に関しては、次第に多くなっている研究者達や臨床医達はもっと詳細な調査を要求している。塩(塩化ナトリウムとして化学的に知られているミネラル)は生物学的に必要であり、本質的に問題はない-少なくとも全ての人々に問題ではない、と彼等は主張する。
彼等は血圧を上昇させるナトリウム(塩)の役割に関する文献の矛盾した結果を指摘し、十分な塩を摂取しない時の故意の結果に対して警告している。さらに混乱を生じさせることに、“塩”と“ナトリウム”と言う言葉は健康警告でしばしば互換的に使われる。我々は塩-ナトリウム40%と塩化物60%で出来ている-を摂取するが、健康専門家達が関心を示すのはナトリウムである。
アメリカ人は平均して8.6 g/dの塩を摂取している。この70%近くは工業的に加工された食品から来ている-過剰な塩だけでなく、砂糖、精製された穀類、成分も含んでいる食物である。後者については血圧を上昇させ、心疾患を発症させる他の代謝条件であることを研究は示している。
食卓上にある塩は、我々が最もしばしば塩を摂取している加工食品ほど大きな問題ではない、と多くの専門家達は主張している(食卓塩の品質は問題で-それについては後で述べる)。彼等は言っているが、その解決は多く摂取している塩を管理して少なくすることや総合的な食事をもっと改善することである。
“健康に良く様々な食物を食べれば、塩摂取量について多分心配することはない、”と著名な塩研究者のニールス・グラウダルは説明している。
身体と塩
塩は人の健康に生命維持に必要で有益な役割を果たしている。塩化ナトリウム分子は筋肉収縮(心臓ポンプを考えよ)、神経インパルス(興奮している脳神経を考えよ)、そして血圧と血液量制御を含めて多くの生物的工程において鍵となる要因である。
“ナトリウムはビタミンCの体内吸収やビタミンCを脳や骨に移動させるためにも役立っている。塩の半分-塩化物-は塩酸となり、食物の消化と栄養素吸収に役立っている。それはまた細菌の繁殖を抑えるのにも役立っている、”とThe Salt FiXの著者で心血管研究科学者ジェームス・ディニコラントニオは説明している。
アメリカ合衆国農業保健福祉省の2015-2020年食事ガイドラインは5.8 g/d以下の塩摂取量を勧めている。アメリカ心臓協会や栄養食事療法アカデミーを含む他の公衆保健機関は3.8 g/dと言う低い目標値を設定している。これらの勧告値はあまりにも攻撃的であると何人かの健康専門家は言っている。彼等は間違った科学的仮説に基づいていると後で示された飽和脂肪酸やコレステロールに対して立場を鮮明にした運動家達に似ていると指摘している。事実、あまりにも少ない塩摂取量は血流中のコレステロールやトリグリセライドの増加を導くことを研究は示している、とグラウダルは言う。そのことはホルモン・バランスも乱す:低塩摂取量であると、体内に塩を保持するホルモン機能(レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系として知られている)は活性化される、と彼は説明している。“そして増加したレニンは死亡率増加の前兆となる指標である。”
低塩摂取量は大きなインスリン抵抗性とも関係している、とニューヨーク市のアルバート・アインシュタイン医科大学の疫学者であるヒレル・コーエンは述べている-しかし、人によってかなりの個人差がありそうだとも警告している。個人の塩必要量は同様に大きく異なる、とコーエンは言い、運動量、水摂取量、遺伝的素因、その他の要因によって影響される。さらに、多くの普通の健康状態は塩要求量を増加させる、とディニコラントニオは説明している。例えば、炎症性腸疾患、腹腔疾患、グルテン不耐性は塩吸収を阻止する;睡眠時無呼吸、甲状腺機能低下症、腎臓疾患のような他の状態は塩損失を引き起こす。汗や尿からの塩損失を増加させるカフェイン摂取量を含めて、食事要因も個人の塩要求量に役割を果たしている。換言すれば、我々各々は塩摂取量についての幅広い公衆保健メッセージを割引して考える賢明さが必要である。
“善意であるにもかかわらず、判断を間違って作られた低脂肪、高炭水化物の勧めを変えるために30年以上を要した。したがって、反対のエビデンスが多くなっているにもかかわらず、極端な低塩の立場がまだだらだらと続いていることは驚くことではない、”とコーエンは言う。
“何百万人にも影響を及ぼすガイドラインは明白な科学的エビデンスに基づいて作成されるべきである。現在の減塩ガイドラインは助ける以上の人々を不注意に殺していると私は思う、”とグラウダルは述べている。
良い塩、悪い塩
食品製造者は保存剤、テクスチャー付与剤、化学触媒として塩を使い、多くの食物を拒否できないほど美味しく味付けする調味料として使う。ナトリウムは驚くほど多くの所にある:例えば、スーパーマーケットで販売されている生の鶏は塩水を注入されている。それは4オンスの生肉に400 mgのナトリウム注入に当たり、本物の鶏肉の同じサイズに存在する5倍に当たる。
包装食品、瓶詰め食品、缶詰食品の栄養表示に記載されているナトリウム値は塩化ナトリウムだけでなく添加された重炭酸ナトリウム(ベーキングソーダ)、グルタミン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム(注意欠陥多動性障害児の潜在的な引き金と考えられている予防剤)、サッカリン・ナトリウム(サッカリンとして知られている甘味料)、硝酸ナトリウムと亜硝酸ナトリウム(ガンの危険率上昇と関係している保存剤)も表している。
“我々の体は日々の加工食品から出入りするナトリウムの津波を処理できるようには設計されていない、”と総合機能栄養アカデミーの共同創設者であり総合栄養学者であるキャッシー・マドンナ・スゥイフトは言っている。
味付けに塩を使えば、加工食品でナトリウム量が多くなるだけでなく、心血管健康に保護的な効果を持っているカリウムや他の同様の効果を持つミネラルも失ってしまう。さらに、我々の体が利用するように設計されている割合で栄養素を供給する全食品を締め出している。
“我々はナトリウムとバランスさせるためにカリウムの多い野菜や果物を十分に食べないため、我々のNa/K比非は全体的に不均衡である、”とスゥイフト言っている。これが、減塩が必要な人でも、減塩が一番良い答えであるとは言えない理由である。
“電解質バランスが全てである。私は何時も患者にもっとミネラルを摂取する方法について話している、”と機能医学栄養学者のジュリー・スターケルは言っている。スターケルは加工食品を制限し、草を食べさせた肉、野菜、未精製の穀物、海塩で味付けした全食品を食べるように勧めている。“海塩は痕跡ミネラルを15%以上含んでおり、体内の痕跡ミネラル量を上昇させると証明されてきた、”と彼女は言っている。(役者注:海塩に関するこの記述は全くの嘘である。)。したがって、塩についてくよくよする代わりに、砂糖、低品質の加工脂肪、精製小麦を食べない-これらの全ては健康に良くない。高品質の塩は、体が必要とする例えば、カリウム、マグネシウム、その他のミネラルが多いビター・グリーンのような全食品を美味しく食べられるようにする。
“塩はより健康的に食べる入り口となる、”とディニコラントニオは言っている。
血圧と心疾患における塩の役割は何か?
36万人以上のアメリカ人が毎年、高血圧による合併症で死んでいる。しかし、血圧や心血管疾患の拡大を下げる努力の中で減塩する公衆保健イニシアチブの事例が防壁とはならない。第一に、必ずしも全ての人が塩感受性ではない。“正常血圧者の約80%が塩感受性ではないこととデータはかなり一致している、”と心血管研究科学者のジェームス・ディニコラントニオは説明している。前高血圧者の75%と高血圧者の55%も塩感受性でないことを示す研究を彼は引用している。その上、減塩努力は低血圧や心血管疾患の危険率低下と幅広く関係していない。最近のコクラン・レビューのメタアナリシスは、高血圧でない人々の間で減塩イニシアチブはほんのわずかに血圧を下げる結果であったことを明らかにした。被験者が高血圧であった研究の中で、わずかに“弱い有益のエビデンス”があった。そして、塩感受性をテストする簡単な方法がないとはいえ、高血圧者であっても、塩が悪者ではないかもしれない、と専門家達は言っている。
“熱病のように高血圧は診断ではなく、むしろ描写である。高血圧と思われる人々の大部分はそれについての特別で明確な原因がない、”とアメリカのストレス研究所の理事長であるポール・ロッシュは説明している。
したがって、心血管の危険性を管理するようになったとき、どれくらいの塩が多すぎるのか-そして少なすぎるのか?最近の研究が述べていることをここに示す。
● The New England Journal of Medicineに発表された2014年の論文によると、塩摂取量が10.2-15.2 g/dの研究参加者はその範囲外のいずれかの塩摂取量の人々よりも心臓発作や脳卒中が少なかった。平均約4年間にわたって17ヶ国の10万人を観察したレビューは、高カリウム摂取量は心血管疾患や死亡の両方の危険率低下と関係していたことも明らかにした。
● 中程度の塩摂取量と比較した時、高塩摂取量は高血圧集団で心血管疾患と死亡の危険率増加と関係していた。しかし、ランセットに発表された2016年の論文によると、研究者達は高血圧のない人々の間に関係を見出せなかった。高血圧者または正常血圧者で低塩摂取量と心血管疾患と死亡の危険率増加との間にも研究は関係を示した。
● 2017年のアメリカ学会栄養科学セッションと年会でボストン大学医学部のリン・L.・ムーアが発表した研究によると、塩摂取量が6.4 g/d以下の人々は高い塩摂取量の人々よりも血圧が高く-高塩摂取量(平均9.4 g/d)とカリウム摂取量(平均3.21 g/d)を組み合わせて摂取している人々は最低の血圧であった。
これらの研究と他の研究は塩摂取量と心血管危険率との間にJ字型曲線関係を示唆している:ある摂取量以上または以下の人々は健康危険率の増加になる傾向がある。研究は心血管健康に及ぼす電解質カリウムの潜在的な保護効果も強調している。
“いずれの域値と同じように、J字型曲線について明らかにされた域値は正確ではない。それらは大体の推定値で、研究によって変わる、”と疫学者のヒレル・コーエンは述べている。血圧とは関係なく、塩感受性は心血管疾患率と死亡率についての危険因子であることを研究は示してきた。しかし、危険性は遺伝子と食事や生活様式を含めた環境の相互作用も表している。リスクのあるカテゴリーに入っている人々は血圧を下げるための非薬物療法を話し合うために医者と相談することをコーエンは勧めている。“どのグループに所属していようとも、平均して真実なことが個人では必ずしも真実ではない。人々のカテゴリーについての幅広い仮定は適用できないかもしれない、”と彼は言っている。
塩を交換する
塩を使うために選ぶとき、幅広く選ぶ。多くの市販食品製品のように、塩は高度に加工されている-そして固結防止剤のような添加物を含んでいる。次に塩を買うとき、以下の項目に注意を払って自然の製品を探す:
起源。自然塩はほとんどの塩振り出し器に入っている塩のような物ではない。塩結晶は様々な大きさ、形、白からピンク、黒、青までの範囲の色である。各結晶はマグネシウム、カルシウム、カリウム、臭化物のような痕跡ミネラルの形態で産地によって様々に含んでいる。それらは体を最適に機能させるために必要とされる。
味。高品質の塩に格上げすることはその栄養有効性よりも重要である、とSalted: A Manifesto on the World’s Most Essential Mineralsを含めて塩に関する何冊かの書籍の著者であるマーク・ビッターマンは言っている。“自然塩は味やテクスチャーも劇的に改善する。特有の結晶と未精製の塩の痕跡ミネラルは食品と口とで醸し出す特有の味わいを出す。”自然塩は微妙な弾力を与える水分を一般的に含んでいる。“口の中で咀嚼され、満足感を与え、美味しい食物を経験する、”と彼は言っている。(役者注:自然塩に関する記述は誇張された嘘である)
鮮度。ガラスまたは高品質のプラスチック容器に入った自然塩を購入する。包装材が悪いと塩に自然にある水分を蒸発させるからである。袋に入っておれば、それを少しつまんで鮮度をテストするようにビッターマンは言う。“湿った塩は指で砕けるほど柔らかい。硬く脆いと感じれば、塩は乾燥している。”
価格。良い小売店、自然食マーケット、特別な調理店、通販の調味料販売店で高品質の塩を探す。食卓塩よりも高く-平均して加工された食卓塩の1ポンドが1ドルと比較して1オンスが0.25-1ドルである。“給仕当たりの実際のコスト増加は1ペニーまたは2ペニー以上ではなかった、”とビッターマンは述べている。美味しくて健康に良い塩で、入手できる最も贅沢な物の一つである。