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リチウム・イオン電池を取り囲むナトリウム電池

sodium Batteries Encircling Lithium-Ion

By Richard

https://blog.upsbatterycenter.com/      2025.06.13

 

リチウム・イオン電池は市場のリーダーとしての地位を確立したが、いずれ必ず別の化学組成の電池に取って代わられるであろう。これは常に起こることであるが、チャンピオンを倒すには勇気と、多くの場合、幸運も必要である。ナトリウム電池はすでにリチウム電池を凌駕し、新参者の優れた安全性と低い製造コストを活用している。

 

リチウム・イオン電池を凌駕するナトリウム電池、そして再生可能エネルギーへの参入

 電池の巨額な投資と成長余地は、電気自動車と蓄電池の間で均衡している。電気自動車のドライバーは最高出力の電池を求めており、彼等が完全に満足する兆しは殆ど見られない。

 一方、蓄電池事業者は、可能な限り故障のない信頼性を求めている。暴走火災を引き起こすような問題のある電池は許容できない。これは我々に取って、リチウム・イオン電池を凌駕するナトリウム電池が先手を打つ可能性のある、実りのある市場のように見える。

 セカンド・オピニオンを求めてThe Conversationに立ち寄った。彼等は、太陽光と風力エネルギーが「現在、最も安価な電力源である」と確認した。しかし、再生可能エネルギーは課題に直面しており、特に風力と太陽光エネルギーが夜間に減衰していく状況においては顕著である。

 超高速電気自動車がなくても生きて行けるであろう。しかし、特に夜間は、手頃な価格の電気なしでは生きていけない。我々は、この困難を乗り越えるために、信頼できるバックアップ電源を必要としている。そうでなければ、老朽化した石炭火力発電所の閉鎖を始めれば、暗闇に突き落とされてしまうかもしれない。

 

ナトリウムとリチウムの二大競争

 現在の電力供給におけるこの課題を解決するには3つの方法がある。1つ目は、再生可能エネルギーから撤退し、石炭、石油、ガスを使い続けることである。

 科学者達は気候変動への影響について警告を発しており、この最初の選択肢は実現しそうにない。また、チェルノブイリ、スリーマイル島、そして福島第一原子力発電所の教訓から、原動力についても躊躇している。

 将来、安定的で豊富な電力を確保するために、再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせることが唯一の現実的な選択肢となるであろう。リチウム電池は既にその実力を発揮してきたが、その不安定さが大きな火災事故を引き起こしている。さらに、この金属の供給は将来的に不確実である。

 一方、ナトリウムは地球を巡る海の水と同じくらい豊富に存在している。科学者達は、ナトリウム電池がリチウム電池に取って代わり、未来のエネルギー貯蔵媒体になると予測している。あなたはどう思いますか?ぜひご意見をお寄せ下さい。