照明用ネットと布の海水電池
Net and Fabric Seawater Batteries for Lights
By Richard
https://blog.upsbatterycenter.com/ 2025.01.23
中国、西南大学物質エネルギー学院の研究者達は、人々が海や河口で遊ぶのが大好きであることに着目した。そこで彼等は従来の電池を再検討し、この2つの現象がいかに相容れないかに驚いた。そこで彼等は、波の乗って流れる網状または布状の海水電池を開発することを決意した。
柔軟なネットと布で海水電池を編み込む
材料エネルギー学部の研究チームはまず、海水に浸すと作動する「糸のような電池のプロトタイプ」を作製した。次に、充電可能な糸を結び付けてLEDを点灯させる漁網を作り、さらにタイマーにも電力を供給する布を編み込んだ。
当初、彼等は新しい電池を海水から守るにはどうすれば良いかと悩んだ。しかし、海水を寄せ付けないようにするのではなく、塩水を電解質として利用すればどうかと発想した。
研究チームは、この分野で既に炭素繊維と綿糸を組み合わせた電池を開発しており、この分野では既に経験があった。ただし、それ以前には体育館の運動モニターの電源として、人体の汗を電解質として利用した。
海水と汗にはナトリウム、塩化物、硫酸イオンが含まれている
研究チームは、海水と汗にナトリウム、塩化物、硫酸イオンが含まれていることを知っていた。そこで、糸状の電池が漁網の照明、救命胴衣、ブイの係留索などに電力を供給できることを実証し、アイデアのプロトタイプ作製に着手した。
まず、炭素繊維束を導電性材料でコーディングし、電極を形成した。コーディングには、正極のカソード束にはヘキサシアノ鉄酸ニッケル、負極のアノード束にはポリアミドを使用した。
次に、研究チームは炭素繊維の束をねじって正極と負極のストリングを形成した。そして正極をグラスファイバーで包み、不織布の透水性布の中に負極と並べて配置した。この布は電極を保護しながら、塩水が浸透して電解質となるのを可能にした。