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研究者達は市販リチウム・イオン・モデルと競争するナトリウム・イオン電池を発表

Researchers Unveil a Sodium-Ion Battery That Rivals Commercial Lithium-Ion Models

By David Nield

sciencealert.com より   2020.06.03

 

 我々の日常技術の多くは電池で働いているので、リチウム・イオン再充電の重要性は誇張されない。しかし、それらは入手困難な材料を使用しているので、生産費が高い。

 代替品-ナトリウム・イオン電池は安くもっと容易に生産できる可能性があるが、リチウム・イオン技術と同様に働くこれらの電池を得たときの過去の問題を解決できれば、我々は支配的に使用できる。現在、我々はこの目標に近づいた重要な段階に来ているかもしれない。研究者達はナトリウム・イオン電池についてこれまでで最高の結果セットの1つを作り出した。1つはリチウム・イオンと同程度の高いエネルギーを持っていることで、幾つか市販のリチウム・イオン電池と同様に作動する。ナトリウム・イオン電池研究で大きな進化である、とチームは言う。

 ナトリウム・イオン電池が特に有用であるかもしれない1つの領域は大規模エネルギー貯蔵である。世界が再生エネルギーへ移行するにつれて、エネルギー貯蔵は一層重要になって来ており-我々は生産費が安く簡単に規模拡大できる蓄電技術を必要とするようになってきた。鍵となる挑戦は、蓄電池に高エネルギー密度と良い充放電寿命を持たせることである、とローレンス・バークレイ国立研究所の材料技術者Junhua Songは言う。

 今現在、リチウム・イオン電池はナトリウム・イオン電池に優る利点を持っている:寿命が長く、エネルギー量が大きい。理由の1つは陽極に使われる多くの可能性のある材料-電流を受け取る電池の部分-は不活性ナトリウム結晶の形成に損害を与えることになり、結局、エネルギー移動を出来なくする。

 これを回避するには、科学者達は層状金属酸化物陽極を目的にかなうように作成し、追加的なナトリウム・イオンを維持する液体電解質を開発した。これは蓄電池内に陽極と良好な相互作用とナトリウム結晶の集積がない塩辛い混合物をもたらした。1,000回以上の充放電で、新しいナトリウム・イオン電池はまだ充電能力の80%以上を残しており-まだスマートフォンに使うには十分ではないが、代替蓄電技術のために大きな段階を進め、将来に一層の進歩を約束する技術である。

 “我々の研究は陽極構造進化と電解質との表面相互作用との間で基本的な相互作用を明らかにした、”とワシントン州立大学の材料科学者Yuehe Linは言う。“これらは層状陽極のナトリウム・イオン電池についてこれまで報告された最高の結果であり、リチウム・イオン電池と比較しうる実行可能な技術であることを示している。”研究者達もそこで終わってはいない:彼等は電解質と陽極との相互作用を近付け、さらのもっと効率を改善したいと思っている事を述べている。彼等はコバルトの使用を止めることも熱望している。コバルトは希で調達が困難な別の材料であるが、しばしば市販のリチウム・イオン電池と実験でナトリウム・イオン電池で使われる。

 現在、リチウム・イオン電池は携帯電話、パソコン、電気自動車の市場を支配しているけれども、特にリチウムの高価な調達が弱点となっている。コレラの電池をもっと必要とするようになれば、代替物を持つ意味が出てくる。だからといって、リチウム・イオン電池でもイノベーションが起こらないとは限らない:科学者達はもっと長く使え、もっと早く充電できる電池をどのようにして作るかを解決しつつある。卓上にあるオプションが多ければ多いほど良く、それがリチウム・イオン、ナトリウム・イオン、またはその他の物でも良い。

 “この研究は実用的なナトリウム・イオン電池への道を開き、陽極-電解質の相互作用について我々が得た基本的な洞察は、ナトリウム・イオン電池や他の種類の電池化学で将来のコバルト・フリーまたは低コバルト陽極材料を開発する方法に光を当てた、”とSongは言う。“リチウムとコバルトの両方に代わる実行可能な代替物を見つけられれば、ナトリウム・イオン電池はリチウム・イオン電池と本当に競争できる。そして我々はゲーム変更者になれる。”

 研究はACSエネルギー・レターズで発表された。