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ハロセラピー-最新のスパ疑似科学

Halotherapy – The Latest Spa Pseudoscience

By Steven Novella

Science-Based Medicine 2018.06.13

塩部屋に座るハロセラピーは最新のスパ傾向であるが、我々が健康スパに

期待するようになったのと同じように疑似科学と誤った主張に満ちている

 

 「スパ」という言葉は熱い鉱泉で知られている東ベルギーの町の名前から1620代におそらく由来する。しかし、その習慣は少なくとも古代ローマ人にまで溯る可能性がある。生物学の基礎さえも解決される前、現代医学の前の時代ではそれは理にかなっており、人々は一時的な病気や怪我の治療法を求めていた。温湯に浸かることは確かに気持ちが良く、筋肉痛を和らげるので、それが明らかな出発点である。

 より洗練された知識がない場合、人々は自分達の問題に対処するために純度やバランスのような単純な概念にほとんど依存していた。結核や他の呼吸器問題を抱えている人々はしばしば山に送られ、純粋な空気が癒やしてくれることを願ってそれを吸い込んだ。もちろん、全ての人々の必要性と傾向は利益のために誰かによって悪用される。スパは直ぐに産業となり、永続性が非常に高くなった。健康スパは現代医学の時代でさえも、しばしばバランスや純度と言う古い同じ主張をして今日繁栄している。スパはマーケティングの勝利であり、可処分所得のある心配している人に全体論的にはナンセンスである折衷的な組み合わせを販売している。

 マーケティングは素晴しいと私は言わなければならない-漠然とした健康上の利点と美しさと地位の象徴でもって楽しい経験としてスパは考えられるようになってきた。私は一番目と三番目の機能にはまっている非常に懐疑的で科学的な人々も知っているが、医療の疑似科学全体を無視したり軽視しながら必要な煩わしさである。(多分、疑似科学のないスパにはニッチがあるが、おそらく存在しないか、そうでなければ既に存在している。)

 

ハロセラピー

 スパの所有者は提供物に取り込める最新の流行、傾向、またはエキゾティックな疑似科学を常に探している。新しい健康の流行に最初に飛びつくことで競争に勝ち続けることは良いことである。スパはまた代替医療のせかいにと密接に調和しているとも主張している。そのことはまた、バランスと自然の純度の概念に由来する漠然とした健康強調表示に主に基づいている。「ホリスティック」という言葉はすべての意味を欠いているという点で多く使われている。それはただ気持ちの良いマーケティング用語である。

 スパ疑似科学リストに対する最近の1つはハロセラピーである。高レベルは基本的に岩塩で覆われた部屋-塩洞窟に座ることであるポーランドで有名な天然の塩洞窟に座ることは洞窟治療法と呼ばれる(そうとも、それは洞窟探検と同じ根源である)。しかし、周囲に天然の塩洞窟がなくても心配なく、人口塩洞窟を作れる。塩で覆われた部屋に座ることが何で健康に良いのか?この点で、本誌の常連読者は多分、自分でリストを作成できる。オルガニック・スパ雑誌は次のように語っている:

    ハロセラピーの沈静と解毒効果は免疫、神経とリンパ系をサポートする。

追加的な利益はストレスや頭痛を減らし、活力を増し、睡眠パターンを良く

する。塩のイオンは空気を浄化し、肺能力を増加させ、成人、子供、運動家

の身体の病気を減らすかもしれない。インフルエンザまたはアレルギーの季

節に身体を健康に維持するために治療が勧められる。

 全てのそのようなフェイクな治療法のように、ハロセラピーは苦しめる病気に良い。主張している利益のリストは、潜在的な目標顧客ベースを最大化するために、基本的に全ての人を含むのに十分な長さである。一部のスパは実際の健康強調表示をしないように注意しており、「解毒」や「X機能をサポートする」と言った疑似科学の流行語を使用している。しかし、一部は特別な主張をする。ハロセラピーは陰イオンの効果や伝えられるところでは痕跡ミネラル使用者が吸い込んでいると言われているので、マーケティングはしばしば呼吸器問題を目標としている。塩洞窟と言う会社はもっと野心的である。彼等はハロセラピーが次の症状に良いと主張している:

   ●慢性気管支炎 ●喘息 ●花粉症 ●耳感染症 ●無呼吸、胸の圧迫感 

●急性期後の肺炎 ●気管支拡張症 ●喫煙者の咳(関節喫煙を含む) 

●粘り気のある痰を伴う咳 ●乾燥した発作性の咳 ●聴診中に局所が変化

する渇いたラッセル音 ●呼吸管の頻繁な急性障害 ●咽頭炎 ●マルチ

化合物感受性症候群 ●副鼻腔炎/副鼻腔炎症 ●呼吸器感染症 ●産業

および家庭の汚染物質に対する呼吸器アレルギー ●鼻炎 ●扁桃炎 

●湿疹など

 疑うかも知れないが、これらの主張にはどれも信頼できる科学的エビデンスは完全にない。それはスパ(および代替医療)の世界がどの様に機能するかではない。彼等は健康に思える言葉で説明しているだけであり、その後、根拠のない主張をする。もちろん、彼等はこれを逸話でバックアップする。

 一部のスパ事業家は彼等の治療を支持するために使用できる科学的研究は何でも探しており、その後、そのような主張を吹聴する。ハロセラピーの場合、高張塩水ミストを吸い込むことは嚢胞性繊維症患者で症状を改善するのに役立つかもしれないことを発表した2006年のNEJM研究をしばしば引用する。塩洞窟に座っていることは全ての呼吸器症候群に良いと言う主張を支持するこの1つの研究から彼等は外挿する。

 第一に、大気に何某かの塩を加えるだけでも、塩洞窟に座っていることは高張ミスト中で呼吸するのと同じではない。さらに、研究で患者は気管支拡張器で前処理された。そしてもちろん、嚢胞性繊維症は非常に特別な病気で、結果が必ずしも他の呼吸器障害に適用できるとは限らない。

 しかし、マーケティング目的で科学に基づいているという印象を与えることにのみ関心がある場合は、これらの科学的な詳細は重要ではない。

 結局、ハロセラピーはそれに対してなされた健康主張に対して事前のエビデンスはない。しかし、多くのスパの一次的流行とは一線を画す1つの要点は塩部屋の建設には少しの投資が必要なことである。それは既存のインフラストラクチャーを使うスパ反射学ではない。その投資はおそらくハロセラピーがしばらくの間存在することを意味し、スパ経営者が投資を利用しようとするように、クレームのリストが増え続ける可能性がある。