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ナトロン社はクラリオス社とナトリウム・イオン電池の最初の大量生産で協力する

Natron Collaborates with Clarios on First Mass Manufacturing of Sodium-Ion Batteries

By Johanna Erbacher

https://www.power-and-beyond.com/        2022.05.16

 

ナトリウム・イオン電池の大手メーカーであるNatron Energy Inc.とモビリティ向けの低電圧先端電池技術の世界的リーダーであるClarios International Inc.は、世界初の量産ナトリウム・イオン電池を製造する戦略的合意を共同で発表した。

 

Clarios Meadowbrook施設は2023年に量産が開始されると、世界最大のナトリウム・イオン電池工場になる。この協力により、アメリカはナトリウム・イオン電池製造の最前線に立つことができる。Natronは大量生産のためにナトリウム・イオン電池の化学的性質の完成に10年を費やし、2021年に世界初のUL認定ナトリウム・イオン電池製品をリリースした。複数のフォーチュン500企業が独立したテストと実際の展開を通じてNatronのテクノロジーを検証している。重要なことに、Natronのナトリウム・イオン電池には、リチウム・イオン・サプライチェーンの最近の価格変動を引き起こしたリチウム、コバルト、ニッケル、銅、またはその他の鉱物が含まれていない。

 紛争鉱物、外国の採掘プロジェクトへの依存、または希少な材料がなければ、顧客は安定した価格でNatron電池の入手可能性を確信できる。さらに、Natronナトリウム・イオン電池は熱暴走を経験しないため、火災のリスクなしに安全に輸送および廃棄できる。今日、Natron電池は主にデータ・センターや通信ネットワークなどの重要な電力用途に使用されている。将来の用途には電気自動車や電力網エネルギー貯蔵も含まれる。

 Natron電池はリチウム・イオン製造に使用されるのと同じツールと機器を使用して製造されている。この製造要件の類似性により、NatronClariosは新しい工場を建設するよりも低コストで市場投入までの時間を短縮して、Clarios Meadowbrookリチウム・イオン施設の一部をナトリウム・イオン製造に活用できる。

 「ClariosNatronと協力して有望なエネルギー貯蔵解決策を強化することに興奮している。用途全体でエネルギー貯蔵の需要が高まるにつれて、この技術が重要なニーズに対応できる可能性があると考えている。」とClariosの技術担当副社長のCraig Rigbyは述べている。「電池技術の世界的リーダーとして、Clariosは新興の電池分野での経験を共有し、高度な技術のためのスケール製造の専門知識を提供することに投資している。」

 この契約に基づきNatron独自のプルシアン・ブルー電極ナトリウム・イオン化学に基づく電極および大判セルは、ミシガン州ホランドのClariosが所有している既存の工場で製造される。Clarios Meadowbrook工場はARRAプログラムの一環として建設され、過去10年間自動車用リチウム・イオン電池を生産してきた。

 スケールアップ・プログラムを通じてアメリカエネルギー省のARPA-E機関の支援を受けて、NatronClarios Meadowbrook工場に新しいセル組立装置を設置し、産業用電力市場の顧客向けにナトリウム・イオン電池の大量生産を可能にする。「このプロジェクトは、Natronの新時代の始まりを示している。そこでは、製品開発から大規模な顧客へのサービスへの移行がある。Natronはこのプロジェクトを可能にしてくれたARPA-EClariosからの継続的なサポートに感謝している。」とNatronの創設者兼CEOであるColin Wessellsは述べている。