1世紀を経て、アメリカ塩産業についての声は静かになる
After a Century, A Voice for the U.S. Salt Industry Goes Quiet
By Nell Greenfieldboyce
NPR(National Public Radio) 2019.03.30
塩は数百万年間存在してきた。塩協会は丁度1世紀間存在してきた。そして今や塩協会は消滅した。アメリカ塩産業の声である塩協会はアメリカ人の塩摂取量を制限する政府の努力に疑問を持ちながら数十年間過ごしてきた。長年にわたって塩協会はかなりの宣伝効果を得た-その会長であるロリ・ローマンは、人々は“生きるために塩を必要とし、塩なしでは生き残れない。”と指摘するためにThe Colbert Report (アメリカのテレビ番組) にも出演した。しかし、取引グループは理事会メンバーの塩産業経営者達によって公式に締め出された。
“塩協会は1914年に最初に設立され、数多くの用途や塩の効用の情報を長く提供してきた。その範囲は冬の道路の安全性や水質から健康と栄養までに及んだ、”と委員は記事で言った。“何年間も塩協会は事実に基づく情報、調査研究そして教育手段を通して我々の毎日の生活で塩の基本的な性質を示すポジティブな影響を及ぼしてきた。”記事はどうして今閉鎖する決定をしたのか明らかにしなかった。NPRはカーギルやモルトンのような大手塩会社と接触しようとした。会社の社員は委員会メンバーであった。彼等はいずれも何の情報も提供しなかった。“カーギルは塩協会に代わって現在の理由と我々が出来ることを伝えるつもりはない、”と代表者のジャスティン・バーバーはNPRに語った。モルトン・ソルトのポール・ジャッキィーウィッチは、会社が特に塩に焦点を置いて他の取引グループと一緒に仕事をする計画はないことを認めた。突然の閉鎖は協会に精通している人々にとって予期しなかった。“私は色々なことが非常に上手くいっていたので非常に驚いた、”と退職する前には協会の科学と研究の副会長であったモルトン・サティンは言う。アメリカの食品のお目付役として自認している公益科学センターの共同設立者であるミカエル・ジャコブソンも驚いた。ジャコブソンはニュースを歓迎した。“私の感覚では、この組織の良い厄介払いで、私が関わってきた多分、30年間にわたって塩協会は塩と健康について水を濁らせるだけで何もしてこなかった。”と彼は言う。彼の意見では、塩協会は“減塩は不必要で危険でさえあるかもしれない、”と人々に考えさせるように一生懸命やってきた。我々は減塩すべきでないと示唆している証拠の“断片”あるかもしれないが、我々は減塩すべきであると言う100倍以上の証拠によって減塩は圧倒的に重要であり、“そして、それが1969年以来食品中の塩含有量を減らすように政府の政策が呼び掛けてきた理由である、”とジャコブソンは言う。
約25年間塩協会の会長であったディック・ハンネマンは、どうして塩協会が今閉鎖されるのか分らない、と言う。“塩協会がなくなることを知って私か悲しかった。塩協会は非常に役立つ目的を果たしてきたと思ったからである。”国道に塩を使うことがどれだけ良いことかを塩協会は国に数値で示すことに役立った。塩協会は政府の減塩運動に反対し、保健福祉省を告訴さえしたことも彼は思い出す。“我々は政策的ではなく科学を通して提案した、”とハンネマンは言い、減塩の健康効果に関してもっと研究する必要がある、と塩協会は主張したことを付け加えている。グループが塩生産者協会として最初に設立されたとき、数百人の塩生産者がいた、とハンネマンは言う。後に、名前が変わり、業界も変わって典型的には塩生産はもっと大きな化学会社と農業会社の1部門になった。
ハンネマンがグループから去ったとき、塩協会は12メンバー会社以下になった。“それで2,3の大会社が協会にいることに利益がなければ、資金がなくなる。私の感覚では、塩会社の企業構造には多くの変化がある、”と彼は述べている。それでも“人は6.1 – 14.0 g/dの塩を食べ続ける”ので、塩自体はここに留まる、と彼は言う。独立した国立科学・技術・医学アカデミーによると、この量は多すぎる。ちょうど今月、成人は5.8 g/d以下の塩摂取量にすべきであると発表された。それは全部で茶さじ約1杯で-我々の食事から摂取している塩のほとんどは夕食の食卓上の塩振り出し器からよりもむしろ調理食品から来る。事実、アメリカ人の塩の主給源はパンである。“一切れのパンには多くの塩はないが、我々は何切れものパンを食べる、”とジャコブソンは言う。塩協会閉鎖に時期は国立アカデミーからの新しい報告書と関係しているかもしれないことを意味しているとジャコブソンは最初に考えた。塩協会の消滅は、塩と健康についてより現実的になっている全食品業界を多分反映している、と今では、彼は思っている。“もっともっと会社は減塩を始めている。閉鎖する理由を本当に見出せるかどうか私は分らないが、我々はささやかな恩恵に感謝すべきであると思う、”とジャコブソンは言う。