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DASH食で血圧を下げるガイド

Your Guide to Lowering Your Blood Pressure with DASH

U.S. Department of Health and Human Services

National Heart, Lung, and Blood Institute

 

 食生活は高血圧発症に影響を及ぼす。高血圧は減塩を含めてDASH(Dietary Approach to Stop Hypertension)食計画に従うことにより予防できる-下げられる-ことを研究者達は示している。

 血圧が140/90 mmHg以上の高血圧は6,500万人以上(または3人に1)のアメリカの成人に影響を及ぼす。別のアメリカ人5,900万人は血圧が120/80140/89 mmHgの前高血圧である。これは高血圧とその合併症を起こす機会を増加させる。

 高血圧は危険である。心臓を苛酷に働かせ、動脈壁を硬くし、脳内出血または腎機能不全の原因となるからである。管理しなければ、高血圧は心疾患や腎臓疾患、脳卒中、失明を引き起こす。しかし、次のことを心がければ、高血圧は予防でき、下げられる:

  塩含有量の少ないDASH食のような健康に良い食事をする。

  健康に良い体重を維持する。

  毎日少なくとも30分間、中程度の運動をする。

  アルコールを飲み過ぎない。

既に高血圧であれば、医者は薬を処方し、指示通り服用し、前述のことを実行する。

 

DASH食計画

 DASH食計画は果物・野菜を多く含み、脂肪のないまたは低脂肪の牛乳や乳製品、全穀粒、魚、家禽、豆、種、ナッツである。DASH食は塩、甘味、砂糖、砂糖を含む飲料、脂肪、典型的なアメリカの食事よりも赤肉をあまり含まない。この心臓に良い食事は飽和脂肪酸、トランス脂肪、コレステロールも少なく、主にカリウム、マグネシウム、カルシウム、タンパク質、食物繊維といった血圧を下げることに関係している栄養素に富んでいる。

 

どのようにしてDASH食にするか

 DASH食計画は特別な食品を必要としなく、レシピーに従う難しさもない。単にいろいろな食品グループからいくつかを毎日食べるだけである。

 食べる量は毎日許されているカロリー数に依存している。カロリー量は年齢、特に運動量に依存する。これをエネルギー・バランス系として考えると、現在の体重を維持しようと思えば、運動で消費するカロリー数だけを取るべきである。減量する必要があれば、食べる以上のカロリーを消費するために運動量を増やすか、消費するよりも少ないカロリー数にする。

 どれくらいの運動量か?日常の運動量として:

  座り仕事?毎日の習慣として軽い運動をする。

  中程度の運動?34マイル/hの速度で一日約1.53マイルを歩くくらいの運動をし、それに軽い運動を加える。

  活発に運動?34マイル/hの速度で一日約3マイル以上を歩くくらいの運動をし、それに軽い運動を加える。

 1日当たりのカロリー必要量を推定するには下表を使う。

 

表は省略

 

 毎日の許容カロリーがどれくらいかを知ろうと思えば、“DASH食計画”と呼ばれる表の中で自分に一番近いカロリー数を見つける。これは毎日食べる各食品グループから大体の摂取量を示す。

 

表は省略

 

 次に、現在食べているパターンとDASH食を比較する。

 

中略

 

 塩含有量の少ない食品を選び、用意する。食卓に塩振り出し器を置かない。積極的にハーブ、スパイス、レモン、ライム、酢、ワイン、塩のないブレンド調味料を調理で使い、食卓に置く。ほとんどの塩は加工食品から来るので、それぞれの食品製品のナトリウム量をチェックするために必ず食品表示を読む。1日当たり塩摂取量の5%以下の食品を目標とする。1日当たり塩摂取量の20%以上を含む食品は高塩分と考える。これらには焼き食品、セリアル、醤油、制酸剤を含む。

 

漸進的な変化のためのDASH食助言

 数日間または数週間にわたってゆっくりと食事を変化させる日常の機会:

  昼食や翌日の夕食に野菜を加え、一回の食事または間食には果物を加える。

  一日三回の食事に無脂肪や低脂肪乳製品を増やす。

  1食3オンスのトランプ1箱くらいの大きさの赤身肉とし、一日6オンスに制限する。何時も大きな肉を食べているのであれば、2,3日に一回にするか、1食で半分か1/3に減らす。

  毎週の食事で2回以上ベジタリアン・スタイルか肉のない食事にする。

  野菜、玄米、全小麦パスタ、調理済み乾燥豆の給仕量を増やす。肉が少なくて野菜、穀物、乾燥豆の入ったキャセロールやいため料理を食べる。

  間食やデザートには果物や飽和脂肪酸、トランス脂肪、コレステロール、ナトリウム、砂糖、カロリーの少ない他の食品を食べる。例えば、塩のない米菓、塩のないナッツまたは種、干しブドウ、グラハムクラッカー、無脂肪・低脂肪または冷凍ヨーグルト、塩やバターを加えてないポプコーン、または生野菜である。

  生・冷凍または低ナトリウム缶詰野菜や果物を食べる。

 

DASH食ヒント

  DASH食は普段食べているよりも多くの果物・野菜、全穀粒食品を食べるように心がける。これらの食品は繊維が多く、消化不良や下痢を引き起こすかもしれない。これらの問題を避けるために、数週間にわたって果物・野菜・全穀粒食品の量をゆっくりと増加させる。

  乳製品の消化不良問題があれば、乳製品と一緒にラクターゼ酵素錠剤を飲む。あるいはラクターゼ酵素を含む乳糖のない牛乳を買う。

  ナッツが嫌いであったり、アレルギーを起こす場合には、種や豆を食べる。

  血圧管理に薬を服用しておれば、服用を続ける。しかし、医者にDASH食を食べていることを話す。

 

他の生活様式変化

 DASH食計画に従いながら他の生活様式を変化させることは高血圧を予防し管理する上で一番良い。

DASH食をしながら必要であれば減量する

 DASH食は果物や野菜のような低カロリー食であるので、容易に減量に役立つ。甘味食品のような高カロリー食品を果物や野菜と置き換えることにより多くのカロリーを減らせる。数ポンド痩せる一番良い方法は、運動を増やしてカロリーを少なくしながらゆっくりと時間をかけて置き換えることである。医者または栄養士に相談して、減量または体重を維持する計画を作る。

DASH食をしながら運動する

 散歩や水泳のような通常の運動とDASH食を組合わせると数ポンドの減量に役立ち、長い間痩せた状態に維持するのに役立つ。一日の好きな時間に1回15分歩くことから始め、運動時間を次第に増やしていく。一回に30分間運動できれば、少なくともそれぞれ10分間ずつの短い時間にしてもよい。重要なことはほとんど毎日全部で約30分間中程度の運動を続けることである。体重増加を避け、または減量を継続するためには、毎日、中程度から激しい運動を60分間試みる。

 

生活のためにDASH食にしよう

 DASH食は高血圧を予防し、管理するのに役立つ。必要であれば、減量にも役立つ。DASH食は栄養必要量に合わせ、心臓のために他の健康利益をもたらす。したがって、今日から始め、DASH食で健康な生活を送ろう。