より優れた塩代替品の構築:新しい処方が高血圧の軽減に役立つ
Building a Better Sal Substitute: New Formula Helps Reduce High Blood Pressure
https://www.nhlbi.nih.gov/ 2023.12.14
低ナトリウムと高カリウムの組み合わせは塩のような味で「ゲームチェンジャー」になる可能性がある。
正直に言うと、アメリカ人は塩を過剰に摂取している。塩化ナトリウムとしても知られるこの人気の調味料は、ピザ、チップス、ハンバーガー、パンなど、多くの人気商品に含まれている。平均して、人々は毎日3,400以上の塩化ナトリウムを摂取しており、これは専門家が推奨する2,300 mg未満よりもはるかに多い量である。
問題は、ナトリウムの過剰摂取により血圧が上昇し、心臓病、脳卒中、死亡のリスクが高まることである。ナトリウムを減らして心臓血管の健康を改善するために、より健康的な代替品や食生活の改善に目を向ける人が増えている。
一部の塩代替品は、苦いまたは金属的な後味が残る傾向があり、その使用が制限される。また、一部の塩代替品は血圧を低下させるが、人口レベルでのその有効性についての科学的証拠は決定的ではない。しかし、味は普通の塩と同じで、血圧を下げる効果が証明されている塩の代替品を誰かが思いついたとしたらどうなるか?2015年、国立心臓・肺・血液研究所の支援を受けた研究者達が、まさにそのような進展に関する論文を発表した。彼等の新しい塩配合物には、75%の塩化ナトリウムと25%の塩化カリウムが含まれていた。ミネラル・カリウムは、いくつかの塩代替品の一般的な成分であり、多くの果物や野菜に自然に含まれており、動脈壁を弛緩させ、血圧を下げることが知られている。
2020年、リマのカエタノ・エレディア・ペルー大学のCRONICAS Center of Excellenceの所長であったJaime Miranda医学博士とその同僚達は、一般人口の血圧を下げるという目標を持って、従来の食卓塩を新しく開発された代替塩に置き換えるためのコミュニティ全体の研究を実施した。
地域全体での学習
研究者達は、国内で高血圧率が最も高い地域の1つであるペルーのトゥンベス地方の6つの村に住む2,376人を対象に、新しい塩配合をテストした。村の多くは低収入で、降圧薬をほとんど、またはまったく入手できない。参加者の年齢は18歳から65歳以上まで幅広く、平均年齢は43歳であった。参加者の約半数は女性であった。彼等は通常の塩の使用と比較して、塩代替品の血圧に対する影響を評価するために、約2014年から2017年まで追跡調査された。これは、一部の参加者が塩代替品の摂取を開始し、他の参加者が通常の塩を使用し続けるというランダム化された研究デザインによって達成された。時間が経つにつれて、最終的に参加者全員が塩の代替品を受け取った。
約3年半の研究機関の終わりに、研究者達は新しい塩を使用したこの集団では、新たな高血圧症の症例が半分に減少したと述べた。研究中に参加者の平均血圧レベルも低下した。研究者達はこの介入による重篤な副作用は見られなかったと述べた。
「我々の研究は、若者と高齢者の両方の血圧と高血圧発症率を下げるための、実用的で国民全体の塩代替戦略」の実現可能性を示した最初の研究の1つである。」とオーストラリアのシドニー大学公衆衛生学部博士号を取得した現在、教授であり学部長であるMirandaは述べた。「そのため、高血圧との闘いにおいて大きな変革をもたらす可能性がある。」
研究開始時に高血圧を患っていた研究参加者は、血圧測定値の最高値である収縮期血圧が1.92 mmHg低下した。研究開始時に高血圧でなかった人々の収縮期血圧の平均低下は1.18 mmHgであった。高血圧を患っている60歳以上の参加者は、2.17 mmHgというさらに大きな血圧低下が見られた。
これらの低下はささやかなものであるが、血圧が2 mmHg低下しただけでも、脳卒中による死亡リスクは約10%低下し、心臓病による死亡リスクは約7%低下する可能性があるとMirandaは述べた。同氏は、成人の血圧と血管疾患に関する観察研究の最近の科学分析を引用した。
「これは食物を薬として利用する良い例である。」とMirandaは言う。「そして最も良い点の1つは、この塩の代替品が自宅で作れることである。」と同氏は、代替塩が食品業界を含めてさらに広く採用されることを望んでいると付け加えた。「個人、地域社会、医療システムに多大で有益な影響を与える可能性がある。」とMirandaは語った。「それは高血圧患者の塩を減らすだけでなく、新たな感染症の予防にも役立つからである。」
有望な未来
国立心臓・肺・血液研究所の翻訳研究・実施科学センター所長であるGeorge Mensah医学博士は、Mirandaの発見を歓迎した。「この研究は、心臓の健康に対する地域全体の介入の重要性を示している。」とMensahは述べた。「地域社会や村全体のリスクを軽減するには、個々の高リスク者に焦点を当てるのではなく、人口に基づいたアプローチが必要である。この塩代替品は有望ではあるが、万能薬ではないため、果物や野菜の摂取量や身体活動を増やすなど、心臓の健康な生活のための他の推奨事項と併せて使用する必要がある。」
国立心臓・肺・血液研究所の心臓血管科学部門の予防・人口科学プログラムのプログラム・ディレクターであり管理栄養士であるAlison Brown博士も新しい塩代替品が有望であることに同意した。
「アメリカの食事ではナトリウムとカリウムの摂取量に不均衡があり、アメリカ人はナトリウムをあまりにも多く摂取している」とBrownは語った。「カリウムは血圧を下げることが分っているので、果物や野菜をもっと食べてナトリウムを減らし、カリウムを増やす必要がある。カリウムが豊富な果物や野菜をもっと食べるのが最も理想的であるが、この塩代替品はこの不均衡に対処するもう1つの方法である。」
しかし、Mirandaは、代替塩も特定の人には健康上のリスクを引き起こす可能性があると警告した。例えば、慢性腎臓病のある人はカリウムの処理に問題がある可能性があり、それが腎臓病のある人が研究に含まれない理由である。したがって、いかなる種類の塩代替品に切り替える前にも、医療提供者に確認するようにと、彼は言った。
また、理想的な体重を維持する、過度のアルコールを避ける、週のほとんどの日に身体活動を行なうなど、高血圧の予防および管理するための他の方法も試す。Brawnによれば、最良の方法の1つは、飽和脂肪、砂糖入り飲料、およびスイーツや塩分の多い食物などを制限しながら、果物、野菜、全粒穀物、低脂肪乳製品、赤身の肉の摂取を促進する、高血圧を予防するための食事療法(DASH)食事計画に従うことである。DASH食計画は国立心臓・肺・血液研究所の資金提供を受けた研究者によって数十年前に開発され、血圧を下げることが科学的に証明されている。
DASH食の詳細についてはhttps://www.nhlbi.nh.gov/education/dash-eating-planを参照。