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研究は高血圧症でない成人の減塩に反対

Study Argues against Low-Sodium Diet for Adults without Hypertension

By Kelly Young  

Edited by Susan Sadoughi and Andre Sofair

NEJM Journal Watch  2016.05.23

 

 高いナトリウム排泄量は心臓血管疾患死亡の危険率上昇と関係しているが、既に高血圧症である人々だけに該当する、とランセットの研究は述べている。一方、低ナトリウム排泄量は危険率増加とも関係している。

 産業界の資金援助を受けた研究は4件の国際的な研究からの患者を一括した。130,000人以上の参加者が朝の食事前尿試料と日常の血圧測定値を提供した。日常の血圧値でほぼ半数が高血圧であった。

 4年間の中央値追跡調査後、高血圧参加者の11%と高血圧でない参加者の4%が主要な結果であるいろいろな死亡、心筋梗塞、脳卒中、心不全を経験した。

 高血圧患者で4 – 4.99 g/dに関して、少なくとも7 g/dのナトリウム排泄量は心臓血管疾患の危険率増加(調節ハザード比1.23)と関係していた。低排泄量(3 g/d以下)も危険率増加(ハザード比1.34)と関係していた。しかし、正常血圧者では、低ナトリウム排泄量だけが高い危険率(ハザード比1.26)と結び付いていた。

 NEJM Journal Watch Cardiologyの主任編集者ハーラン・クルムホルツ博士は次のようにコメントしている:“この膨大な研究はナトリウム摂取量と高血圧や心臓血管疾患死亡の危険率との複雑性を明らかにしている。正確な医学時代に、我々はそれぞれ個人にとってどれくらいの塩摂取量が最適であるかを知りたいと思っている。その間に、低ナトリウム摂取量や高ナトリウム摂取量は危険であり、中程度のナトリウム摂取量が高血圧患者や高ナトリウム摂取量者で総合的に最適らしいことを患者は知らされるべきである。そしてこの研究が論争を解決すると期待してはいけない。”