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高血圧:ナトリウムが原因ではない可能性がある

High Blood Pressure: Sodium May Not Be the Culprit

By Tim Newman

Medical News Today     2017.04.25

 

 塩は高血圧の前兆として長い間非難されてきた。しかし、状態の研究が深くなるにつれて、話はより複雑であることが明らかになりつつある。この分野での最近の研究は、ナトリウム吸収に向けられて何らかの形で進んでいる。

 

 塩摂取量が多いと高血圧の信頼できる情報源につながることを示す大規模研究が多数行われた後、Americans Trusted Sourceの障害では、推奨されるナトリウム摂取量を1日当たり2,300 mgに設定した。しかし、新しい一連の研究がこのガイドラインに疑問を投げかけ、研究者達は現在、高血圧と塩摂取量の関係がそれほど明確であるかどうかを尋ねている。

 高血圧におけるナトリウムの役割を調査するための最近の研究は、イリノイ州シカゴで開催される実験生物学2017会議で本日発表された。マサチューセッツ州のボストン大学医学部の准教授であるLynn L. Moore研究員は、彼女のチームと一緒に研究を完了した。

 

ナトリウムと血圧の新しい見方

 Mooreと彼女のチームは、フラミンガム心臓研究の派生物であるフラミンガム子孫研究の一部であった30歳から64歳までの2,663人の男性と女性からデータを取得した。試験開始時には、全ての参加者の血圧は正常であった。16年間の追跡期間にわたって、研究者達は毎日2,500 mg未満のナトリウムを摂取した参加者は、大量のナトリウムを摂取した参加者よりも血圧が高いことを観察した。結果は直感に反しているようであった。著者が書いているように、「食事中のナトリウム摂取量は、収縮期血圧と拡張期血圧の両方に正の相関があると予想したが、反対のことが分った。」調査結果は現状に反しているように見えるが、同様の質問をしている大量の最近の研究と一致している。研究によると、心血管リスクとナトリウムの間には「J字型関係」がある。これは、低ナトリウム食と非常に高ナトリウム食の両方が心臓病のリスクが高いことを意味する。アメリカの多くの人々は、心血管リスクが最も低いこの曲線の真ん中に座っている。

     「ナトリウムの少ない食事が血圧に長期的な有益な効果をもたらした

      という証拠は見られなかった。我々の調査結果は、ナトリウム摂取量

      に関する現在の推奨事項が誤った方向に進んでいる可能性があるという

      証拠が増えていることを示している。」  -Lynn L. Moore

 

ナトリウムと同時に重要なカリウム

 この研究では、食事中のカリウムの重要性も強調されている。チームは、血圧が最も低い個人は、ナトリウムとカリウムの摂取量が最も多い個人であることを発見した。逆に血圧が最も高い人は、ナトリウムとカリウムの摂取量が最も少なかった。Mooreは次のように述べている。「この研究や他の研究は、特に血圧とおそらく心血管系の転帰においても、カリウム摂取量を増やすことの重要性を指摘している。」

 マグネシウムとカルシウムの摂取量を分析した場合にも、同様の効果が見られた。より高いレベルはより低い血圧に関連しており、逆もまた同様である。

 著者は次のように結論付けている:「フラミンガム研究からのこれらの長期データは、健康な成人のナトリウム摂取量を推奨されているように1日当たり2.3 g未満に下げることを支持していない。この研究は、カリウム、マグネシウム、カルシウムと血圧の経時変化との間に明確な逆相関があるという発見を裏付けている。」

 Mooreは、彼女の研究がアメリカ全体の食事の決定を変えることに一役買うことを望んでいる。彼女は次のように述べている。「この研究が、健康的な血圧を維持するためにカリウム、カルシウム、マグネシウムが豊富な食品の摂取量を増やすことの重要性について、現在のアメリカ人向け食事ガイドラインに再び焦点を当てるのに役立つことを願っている。」

 Mooreはまた、ナトリウムに特に敏感であり、したがって食事中の塩分を減らすことで恩恵を受ける可能性のある特定の人々がいる可能性があることを明らかにしている。おそらく将来的には、塩感受性をスクリーニングする方法は、どの個人がより注意を払う必要があるかを確立するのに役立つかもしれない。

 より多くの研究が、高血圧におけるナトリウムの役割はかつて考えられていたほど重要ではないと結論付けているので、食事療法の推奨事項は、調査結果にそって確実に変化する。栄養学のこの変化する分野は注目すべきことである。