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生きるためにはどれくらい多くの塩を食べる必要があるか?

How Much Salt Do You Need to Survive?

By Brandon Specktor

Live Science  2018.02.25

 

塩:その40%がナトリウムで、60%が塩化物で、100%になると美味しくなる。

絶えず論争されている疑問:健康であるには実際にどれくらい多くの塩が必要か?一方で、体は生きるための栄養素を必要としており、特にナトリウムが必要である。

“ナトリウムは一番重要な細胞電解質である、”ツーロン大学世界公衆保健教授のポール・ウエルトン博士はライヴ・サイエンスに語った。“塩は多くの多くの保健機能で役割を果たす。”

 電解質は電流を流す陽イオンと陰イオンを作り出すために水に溶けている小さな物質である。細胞内外のこれらの電荷の適正なバランスが多くの身体の機能、例えば、水和、血圧、神経や筋肉の適正な機能を制御するために非常に重要である。

 それにもかかわらず、ナトリウムは重要であり、ほとんどのアメリカ人は多すぎる塩を摂取している。連邦政府の公式食事ガイドラインによると、平均的なアメリカの成人は最高5.8 g/dの塩摂取量にすべきで、平均的な人々が実際に摂取している推定8.6 g/dとは遥かに離れている。このような高塩食は高血圧と大きく関係しており、それは心臓発作や脳卒中発症の危険率を増加させる。

 それでは生きるにはどれくらい多くの塩が実際に必要か?

 “アメリカ合衆国のような国の最低値は多分、約3.8 g/dである。”とウェルトンは言った。食品医薬品局(FDA)によると、これは高血圧成人が毎日の摂取量として目標にすべき大体の量である。それはまた、3歳以下の赤ちゃんに疾患管理予防センター(CDC)が勧めている毎日の摂取量でもある。

 十分に成長した成人はもっと少なくできると他の機関は示唆している。アメリカ心臓協会(AHA)によると、塩の生理的な最低必要量は1.3 g/d以下である。

 ほとんどのアメリカ人にとって、このような少ない塩摂取量は不可能に近い。平均的なアメリカ人が毎日摂取しているほぼ8.6 g/dの塩摂取量のうち、約71(ほぼ6.1 g)は加工食品や既製食品に加えられる塩から来ていると疾患予防管理センターは推定する。夕食で食卓塩を避けても、食品製造者によってほとんど決められる塩摂取量をほとんど下げられない、とウェルトンは言った。

 しかし、幾つかの人々のグループは最低塩必要量以下に低下し、低ナトリウム血症と呼ばれる状態を引き起こす高い危険率に直面している。低ナトリウム血症は体内のナトリウム濃度があまりに薄くなった時生じ、水で細胞の膨潤を引き起こす原因となる。炎症を起こした細胞は様々な健康問題を引き起こしす、例えば、頭痛、吐き気、疲労であり、一生付きまとうかもしれない。

 腎機能の低下した老人、またはナトリウム濃度に影響を及ぼす薬(例えば、体から過剰な水分とナトリウムを排泄するのに役立つ利尿剤)を飲んでいる人は低ナトリウム血症の高い危険率に直面している。したがって、過剰の水を飲み、運動中に汗で失った塩分を補給できなかった運動選手がそうなる。(このため多くのスポーツ・ドリンクに電解質を加える。)

 しかし、ほとんどの人々は十分な塩を摂取することに心配する必要はない。通常の毎日の食事で得る塩で細胞を機能させるに多分、十分である。

 “私は3.8 g/dにあまりこだわっていない。我々のほとんどはその量よりもずっと多いからである。”とウェルトンは言った。