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塩に関する公式アドバイスは間違っているか?

Is the Official Advice on Salt Wrong?

By Jess Salter

http://goodfood.com.au/より  2019.03.12

 

 我々が何時も聞かされていることは食事の“真実”である:我々は塩を食べ過ぎており減らす必要がある。例えば、先週の塩警告週間の継続的な公衆衛生運動のお陰で、高塩食は特に50歳以上で心臓発作や脳卒中になる可能性のある血圧上昇をもたらすことを我々は知っている。

 イギリスでは、50年前の11 – 12 g/dから現在の約7 – 8 g/dに塩摂取量を劇的に減らしてきた。しかし、WHO勧告値よりもまだ多く食べている:国民保健サービスは6 g/dを推奨しているが勧告値はわずか5 g/dである。塩を見にくくしているのは、食事中のほとんどの塩が食卓で自由に振り掛ける塩よりも加工食品から来ているからである。しかし、実際に目標はあまりに低すぎるとますます多くの学者が言っている。

 “塩に関する現在の勧告値は、塩と健康との間に直線関係があるとの仮定に基づいている、”とカナダの国民衛生研究所の国民健康計画の主任研究者であるアンドリュー・メンテ教授は言っている。“そうです。タバコのような物には直線関係がある。その場合、我々は最適量がゼロであることを知っている。タバコが汚染物であるからだ。それに反して塩は必須栄養素である。塩を食べなければ死ぬ。”

 ある程度のナトリウム()は体液バランス、神経伝達そして筋肉収縮を含む機能に必須であるとメンテ教授は説明している。したがって、死亡危険性を引き起こさないで利益が得られるナトリウム摂取量の“最適量”がある、と新しい理論は示唆している。美味しい食事をしたいと思っている我々のような人々にとって良いニュースは健康専門家達が勧めている量よりも高いことである。

 マックマスタ―大学の仲間達と行ったメンテ教授の研究は18ヶ国、300社会以上で90,000人以上の塩摂取量を調べた結果であった。塩5.1 g/dと言う現在の勧告値は、達成できる目標値としてだけでなく研究結果としても低すぎると彼は思っている。“事実、我々の研究と約1ダースの他の研究の両方でデータが示していることは、最適値:中間であることが一番良いと言う最適値があることである。事実、減塩は有害であるかもしれない。”

 “一般的な集団あるいは高血圧、糖尿病、または既往血管疾患を含む疾患者グループで調べたかどうか、”と言う同じ結果が見られたと彼は言っている。

 塩の有害な影響は中国のような諸国でのみ起こることをメンテ教授は明らかにした。自由に醤油を使っている中国では、12 g/dの塩摂取量である(醤油は重量で塩分20%になる)。しかし、イギリス、アメリカ合衆国、カナダを含む西欧諸国では、WHOの目標はそんなに必要ではない。“西欧諸国のほとんどの人々は中程度量だけ食べている、”と彼は言っている。

 反塩運動が機能していることが主な理由である。キングスカレッジ・ロンドンの栄養と食事療法学の名誉教授のトム・サンダーズ教授によると、50年前、イギリスの塩摂取量は非常に高かった。1994年に6 g/dと言う国の目標値が食事と栄養政策の医学的観点に基づいてイギリスの委員会によって勧められ、社会と食品業界に警告する食品標準局のキャンペーンによって2004年に追従された。それは大きな成功を収めた:1年以内に社会は塩摂取量を10%下げ、スーパーマーケットは食品中の塩含有量をほぼ1/3に減らした。

 しかし、先週、新鮮品の配達サービスFarmdropの広告はロンドン地下鉄でジャンクフードを販売促進することを新しく禁止する最初の事例となった。ベーコン、バター、卵を含む写真を掲載しているそのポスターは“高脂肪、砂糖、塩に準拠”していないと考えられた。

 “塩摂取量はイギリスで過去50年間に様々な理由で次第に低下してきた、”とサンダーズ教授は言っている。“我々はより新鮮な食品とより少ない塩蔵食品を食べている。ごく最近、食品産業界が加工食品、特に主要な根源であるパンの塩分を減らすように説得されてきたので、塩摂取量は低下してきた。”

 イングランド公衆衛生は政府の減塩目標の達成に向け食品業界の進歩状況に関する最初の報告書を発行し、概して良いニュースであった。5食品の内4食品で達成または目標値以下に低下させて、全ての平均減塩目標値の丁度半分が達成された。我々の減塩は疑いもなく良いことで、メンテ教授は明らかに、これが我々の塩摂取量を増やすホールパスではないとしている。

 “我々は好きなだけ塩を食べても良いとは言っていない-高塩摂取量は有害である。しかし、全般的に健康食を食べているとき、ナトリウムのような単一栄養素について心配する必要はない。”彼が示唆しているところでは、健康食は既製食品、ポテト・チップス、ビスケットよりもむしろ自然食品、非加工肉、果物、野菜や乳製品に集中した食事である。

 もちろん、これは加工食品を食べさせないことを意味している。そのことは中年のほぼ45,000人の最近の研究で問題となった。つまり死亡とバーガー、ピザ、ビスケット、ケーキを含む超加工食品との間には明らかな関係があった。“我々が減らす必要のある食品供給で砂糖、精製炭水化物、トランス脂肪酸が問題である、”とメンテ教授は言っている。

 健康理由から野菜食を食べている人々に不安感を抱かせるほどに、多くの肉代替物は本当の肉よりも実際に高ナトリウムである。ロンドンのクイーン・メリー大学に基地を置く塩に関するキャンペーン・グループ行動によると、幾つかの菜食製品は“海水よりも塩辛い”ことが分った。

 一方、健康ブロガー達はピンク色のヒマラヤ塩を長い間熱心に勧めてきた。84種類の異なったミネラルや痕跡元素を含んでいる微量栄養素の組成に基づいて、その塩の推測されている利益は“身体のpH値をバランスさせること”から睡眠の改善と血糖値の調節までの範囲にある。しかし、メンテ教授は次のように異議を唱えている:“簡単に言えば、我々はまだ分っていない。ピンク色のヒマラヤ塩についてはもっと研究が必要であるが、この時点でほとんどエビデンスと言うよりもむしろ憶測に基づいている。”

 結局、メッセージは加工食品よりも本との食品に執着している、とメンテは言う。“出来ることがあるとすれば、カリウム摂取量を増やすように努める、”と彼は言う。“高カリウム摂取量は心臓発作や脳卒中そして全ての死亡の危険率低下と関係していることが分っている。したがって、心配することがあれば、砂糖摂取量を減らし新鮮な果物や野菜を食べてカリウム摂取量を増加させる。健康的な食事をすれば、ナトリウム摂取量が自身の面倒を見てくれる。”