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過剰な塩辛い食べ物はストレスで体を味付けする、と研究は言う

 An Excess of Salty Food Seasons the Body with Stress, Study Says

By Oliver Morrison

https://www.foodnavigator.com より  2022.11.17

 

塩分を多く含む食事は、ストレスのレベル増加に寄与する可能性がある、と新しい研究が示している。

 

 科学者達は、マウスの研究で高塩食がストレス・ホルモンの濃度を75%増加させることを発見した。製造業者が加工食品中の塩の量を減らすことを目的として、この調査結果は消費者に関する公衆衛生政策の見通しを促進することを専門家達は望んでいる。

 成人に推奨される塩摂取量は16 g未満であるが、ほとんどの人は定期的に約9 gを食べる。これは血圧の上昇に寄与する可能性があり、心臓発作、脳卒中、血管性認知症のリスクを高める。心臓と循環器系への影響は十分に確立されているが、高塩食がヒトの行動に与える影響についてはほとんど知られていなかった。

 これを研究するために、エジンバラ大学の専門家達は、通常低塩食をしているマウスを使用して、人間の典型的な摂取量を反映するために高塩食品を与えた。彼等は安静時ストレス・ホルモン濃度が上昇しただけでなく、環境ストレスに対するマウスのホルモン反応が通常の食事をしたマウスの2倍であることを発見した。塩摂取量は、体がストレスにどのように反応するかを制御する脳内のタンパク質を生成する遺伝子の活動を増加させた。

 エジンバラ大学心臓血管科学センターの腎生理学教授であるMatthew Baileyは次のように言った、「我々は我々が食べるものであり、高塩分食品がメンタルヘルスをどのように変化させるかを理解することは、幸福を改善するための重要なステップである。塩分を食べ過ぎると、心臓、血管、腎臓に損傷を与えることを我々は知っている。この研究は、我々の食物中の高塩分が、我々の脳がストレスを処理する方法も変えることを示している。」

 専門家達は、高塩摂取量が不安や攻撃性などの他の行動変化につながるかどうかを理解するためのさらなる研究が既に進行中であると述べた。この研究は、超加工食品をより多く摂取する成人がより多くの有害な精神症状を報告することを示唆する同様の調査結果と関連している。アメリカの研究者達は、超加工食品を最も多く摂取した人は、最も少ない量を摂取した人と比較して軽度のうつ病、「精神的に不健康な日」、「不安な日」の有害なメンタルヘルス症状が統計的に有意に増加したことを示した。また、「精神的に不健康な日」と「不安な日」がゼロであると報告する割合も大幅に低かった。専門家達は、この研究の結果は同様の超加工食品摂取量を持つ西側諸国に一般化可能であると述べた。

 「超加工食品は砂糖、飽和脂肪、塩分が多く、タンパク質、繊維、ビタミン、ミネラル、植物性化学物質が少ない傾向があるため、食品の超加工はそれらの栄養価を枯渇させ、カロリー数も増加させる。」とフロリダアトランティック大学のシュミット医科大学の准教授であり、責任著者のEric Hecht医学博士は述べている。「アメリカの包装食品の70%以上が超加工食品に分類されており、アメリカ人が消費する総カロリーの約60%を占めている。超加工食品の消費への曝露と影響の大きさを考えると、我々の研究は臨床的および公衆衛生に重大な影響を及ぼす。」

 専門家達は、この研究のデータはメンタルヘルス症状に対する超加工食品消費の悪影響に関するますます多くの証拠に重要で関連性のある情報を追加すると述べた。