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塩意識週間は高血圧に対する間違った指導を永続させる

Salt Awareness Week Perpetuates Misguided Approach to Hypertension

By Michelle Minton

Competitive Enterprise Institute 2017.03.21

 

 我々が語ってきた塩は慢性高血圧として知られている高血圧の原因と解決策である。高血圧とその原因は複雑化されており、したがって、減塩が高血圧を管理する最初でしばしば唯一の処方箋である。その医療福音は30年近く人々の心に叩き込まれてきて、今月の“世界塩意識週間”は塩と高血圧定説をさらに強化しようとしている。しかし、それが間違っているとすると、どうであろうか?

 この厳しい反塩運動の大きな危険性は、減塩しようと試みるが失敗する人々のある者は諦めているだけで、血圧を下げる他の方法を知らないことである。あまり塩を食べないことは思っているかも知れないほど容易ではないことを考えると、それは問題である。ナトリウム研究の黎明から、専門家達は患者と低塩食を支持している被験者を得ることの難しさを述べてきた。これは少なくとも部分的には、人間の生存に不可欠な塩を摂取する生物学的動因による。塩がなければ、体は電気信号送れないか、または体液を保持できないで、巧く作動できなで死に至る状態になる。もちろん、我々の先祖とは違って近代の人類は塩が少なくない環境に住んでいる。

 平均してアメリカ人は約3.4 gの塩、またはアメリカ農務省、食品医薬品局、疾患管理予防センターのような保健機関が我々に語っているよりも多い約1 gは我々が摂取すべき最高量である。今や取締人は政治的圧力を確実にかけている:食品医薬品局は食品製造者の製品中の塩を“自発的に”下げるプランを発表してきた。

 これは合理的なアプローチのように思えるが、取締人は2つの厳しい質問に答えられなかった:

1. 食品中の減塩は実際に塩摂取量を下げる結果になるか?

2. 減塩になるとしても、低塩摂取量は健康結果を改善するか?

 残念ながら、既存の身体エビデンスはこれらの質問の両方に対する答えは恐らく“ノー”であることを示している。アメリカ人は平均して75%以上の塩を加工食品または既製食品から摂取しており、我々は食事でこれらの食品の量を次第に増加させてきた。ファーストフードや他の既製食品は1960年で平均的なアメリカ人の25%を占めているが、2009年までに加工食品は我々の食事の約50%までになった。この加工食品の摂取量増加にもかかわらず、我々の平均塩摂取量は1950年代と実質的に同じように思える。それはアメリカ人だけではない。世界中の何千もの人々からのデータは、文化、収入、人種の差にもかかわらず、塩摂取量の自然な範囲は著しく狭く、6.6 – 12.2 g/dである。

 それでも食品医薬品局と多くの保健当局は、6.1 g/d以下に減塩すれば、我々は全てがより健康になるだろうと主張している。アメリカ心臓協会のような他の機関はもっと低い制限値3.8 g/d以上にならないことを勧めている。しかし、保健当局によって勧められている低い量まで塩摂取量を消費者に強制的に下げさせることが可能であるとしても、最近のエビデンスはより少ない塩摂取量が常に総合的な健康に良いという仮説に疑問を投げている。例えば、塩摂取量と疾患や死亡のその後の発生を追跡した最近の集団研究は、塩摂取量の両極端にいる人々-すなわち、17.8 mg/d以上と7.6 g/d以下を摂取している人々-は一層死にやすいことを明らかにした。この相関についての理由は不明であるが、通常の塩摂取量の範囲に対しての運動に当局は疑問を持つべきである。

 集団の減塩を主張する全ての研究について何が血圧を下げているか、そして高血圧に関連した死亡を減らしているか?イギリス医学会誌で発表された最近の論文のように多くは幻想に基づいている。減塩は血圧を下げ、この下げられた血圧は健康危険性を下げる結果となるとの次第に問題にされてきた仮説から導かれた推定に基づいて著者らは結論を出した。減塩はある人々で血圧を下げるというエビデンスはあるが、これは全てまたはほとんどの人々についての事例ではない。例えば、人々の推定25%は“塩感受性”であり、中程度の減塩で血圧低下を経験することを研究は示している。しかし、大多数の人々は減塩に対して血圧応答を示さず、結果として少ないパーセントの人々は血圧上昇さえ観察するかもしれない。

 人々の集団は異質である;2人の人が全く同じと言うことはない。したがって、どうして我々は高血圧のような複雑な問題に単一の解答前提としているのだろうか?減塩はある人々については血圧を下げる効果的な方法であるかもしれないが、他の人々については彼等の生理学的な体質または個人の特性のためかどうかで減塩は効かない。減塩が効くことはもっと完全で多面的なアプローチである。例えば、体重減やカリウム摂取量の増加は、減塩よりも血圧を下げるのに効果的である-あるいは2つ以上の事例で-示されている二者択一のアプローチであり、これらのある組合せが血圧と総合的な健康を改善する最も効果的な方法であるようだ。

 人々をもっと長生きさせようと本当に望むのであれば、高血圧を減らすための万能の“塩だけ”のアプローチを棚上げするときであり、代わりに個人が自分に最適なアプローチを見出せるように、血圧を下げられるかもしれない様々な方法について消費者に知らせる。