戻る

どうして塩は公衆保健論争の中心なのか

Why salt Is at the Center of a Public Health Debate

The University of Arizona   Mel & Enid Zuckerman College of Public Health  2017

 

数十年間、保健当局は社会に減塩するように語ってきた。今日ほとんどの食品に含まれている成分であるにもかかわらず、塩は健康問題の危険因子として歴史的に明らかにされてきた。しかし、今や一人のニューヨークの科学者が減塩に反して人々は塩摂取量を増やしていると言う彼の本で忠告して、塩とナトリウムに対する彼の態度を変えている。本来高濃度ガイダンス-保健当局がアドバイスし続けてきたことと明確に反している-が今や非常に重要な論争の中心となっている。保健専門家達にとって、このような研究や論考に注意を払い、全ての意見を比較することは重要である。保健専門家達は誇大成果から事実を分離しなければならないし、総合的な健康と安全性を改善するのに役立てるために患者や社会を適宜教育しなければならない。

 

塩摂取量を増やす?:塩の常識

 カンサス・シティーのセイント・リュークス中央アメリカ心臓研究所の薬学博士で心血管研究科学者であるジェームス・ディニコラントニオはこの論争の中心にいる。彼の新しい本“塩の常識:The Salt Fix”で、ディニコラントニオは公衆保健界内で長く続いている見解に反対している。他の敬意を払われている公衆保健当局と機関が何年間も減塩を勧めてきたように減塩を勧めることに反対してディニコラントニオは人々に塩摂取量を増やすようにアドバイスし、“我々の大多数は低塩食を食べる必要はない”と述べている。本についての彼のウェブサイトで、もっと塩を摂取することはほとんどの人々にとって実際により健康になる、とディニコラントニオは述べている。塩は必須ミネラルで、摂取量増加は出生率を上げ心臓の健康を改善するのと同様に、甘い食品の渇望を抑え、減量を促進させ、運動能力を強化する。“減量は間違っているだけでなく、全く反対の方向になっている:塩を多く摂取することは内部飢餓、インスリン抵抗、糖尿病そして心不全も含めて多くの慢性病から守るのに役立つ、”とウェブサイトは述べている。ディニコラントニオは他の保健当局の勧告に反対しているだけでなく、塩は“不当に悪者”とされて来ており、塩摂取量と一般的に関係している問題の多くは砂糖によって実際に引き起こされていると彼は述べている。

 

熱い反応:保健当局が反応

 驚くことではないが、ディニコラントニオの本“塩の常識”は公衆保健界からの偏向した反応を蓄積した。何人かの著者や医者達はその本を健全にレビューし、ディニコラントニオの研究と新しい反応を補足している。事実、その本は“誇大や誇張から合理的な位置へ我々を連れて行く”と一人の医者は述べ、“この重要なミネラルについての我々の欲望を満たすとき、その本は読者に我々全てが感じている罪悪感を消させる”と書いている。

 しかし、他の人々はディニコラントニオと彼の見解に全面的に反対している。ガーディアンの健康編集者サラ・ボースリーによると、イギリスで多くの専門家達や保健を中心にした機関はその本に反論し、“アドバイスは人々の健康を危険にさらす、”と述べている。一つのそのような機関は公衆保健イングランドである-栄養科学のグループ責任者ルイス・レヴィ教授は、高塩分食を勧める本は多くの危険をもたらすと指摘した。“高塩分食は心疾患の危険因子として知られている高血圧と関係していることを示す国際的に認識されているエビデンスをその本は徐々に蝕んでいく、”とレヴィは言った。

 心血管医学教授で塩と健康に対する行動運動(CASH)のリーダーの一人であるグラハム・マグレガーはレヴィの見解を支持し、ディニコラントニオの見解の反対に対するエビデンスは反駁できないで、本で使用された研究は発表されている物ではないと述べている。“彼は自分の見解を主張する権利はあるが、全て数少ない研究に基づいており、それらの研究は間違っている、”とマグレガーは言った。“疫学研究、移住研究[人々が他の国に移住し、食事を変える]、治療試験、死亡試験、諸国の現在の結果試験など全てを我々は持っているので、圧倒的である。フィンランドは減塩した。イギリスも減塩し心臓死に大きな低下があった。実際には塩の重要性を主張できないが、それを否定するのは何時も一人か二人である。”

 

異なった勧告値:毎日の摂取量

 マクレガーが指摘しているように塩は重要であり、それ故、人々は食事で完全に減らすべきであるが、その代わり安全な摂取量に制限する。疾患管理予防センターからの2011年アメリカ研究が明らかにしたことは、アメリカ人の90%は塩を摂取し過ぎており、許容量によると、彼等の塩摂取量の10%減以下にする。

 勧告値が異なる一方で、ヘルスラインの寄稿者のクリス・ガーナーは、ほとんどの主たる保健機関は5.8 g/d以下の塩摂取量を人々に勧めていることを明らかにした。アメリカ心臓協会やアメリカ栄養士協会のような幾つかのグループは3.8 g/dと言う塩摂取量限界値を勧めている。現在、ほとんどの人々は約8.6 g/dの塩摂取量である。驚いたことに、この塩は食卓上の塩振り出し器からの塩ではなく、加工食品のような他の給源から来ていた。塩摂取量のわずか10%が食卓塩または海塩-両方とも約40%のナトリウムを含んでいる-のような給源から来ていることを疾患管理予防センターの研究は明らかにした。塩摂取量の約77%は酵母パン、チッキン、ピザ、薄切り冷肉盛り合わせ、他のレストラン食品のような加工製品を食べた結果である。

他の塩摂取量給源は:

  冷凍食、スープ、パンを含めた穀物。

  肉、家禽、魚。

  缶詰野菜、野菜ベースのスープやソースを含む野菜

しかし、毎日の摂取量は、特に激しい運動中の発汗によりかなりの塩分を失う個人によって変わる。競技者、消防士、暑い環境中で働いている人々は汗で失った塩分を補給するために勧められている塩摂取量である3.8 – 5.8 g/d以上を摂取する必要があるかもしれない。

 

潜在的な有害性:塩の保健効果

 結局、塩は人々を高血圧の危険にさらすかもしれない。高血圧は他の保健問題の主要因となりそうである。脳卒中、心疾患、腎臓疾患は全て高血圧と関係しており、減塩はこれらの合併症を著しく下げられる。疾患管理予防センターの研究によると、社会が減塩ガイドラインに従えば、心疾患や脳卒中を実質的に-それぞれ年間120,00066,000件を下げる。

 

健康的な生活様式を保証

 述べたようにこのような論争は、保健業界の人々が特別な注意を払うべき事項である。高塩分食の推奨は潜在的に危険であり、保健専門家達は結果的に人々の健康にネガティブに影響を及ぼす様子を説明することが重要である。公衆衛生専門家達は必ず研究をすべきで、彼等の勧告値について信頼性のあるエビデンスを学ぶべきである。ほとんどのアメリカ人は塩を勧告値以上に摂取しているので、有益な塩摂取量と過剰な塩摂取量の健康影響について警告することを優先すべきである。アメリカ心臓協会の減塩主導は減塩戦略と同様に毎日どれくらいの塩を摂取すべきかを個人が見出す様々な方便を提供している。

 公衆衛生専門家達は次のような一番良い実行も勧めている:

  包装食品や既製食品の表示を注意深く読む、特に塩分量に注意を払う。

  塩溶液を使って加工されていない新鮮な肉を選ぶ-これらは塩溶液を注入された肉よりも約0.3 g典型的に少ない。

  塩を加える代替物としてタマネギ、ニンニク、柑橘類、酢、他のハーブやスパイスで調理する。

  缶詰豆や野菜を水でゆすぐ。この簡単な操作で塩を40%下げられる。

  食品が塩を加えないで調理されているかを確認するためにレストランの給仕に尋ねる。

これらの種類の勧告値を作り、塩摂取量の健康効果について社会を教育する仕事をしている生専門家達は有害健康問題についての危険性を下げるのに役立つ。しかし、区別するために保健衛生担当者は必要な教育を受けなければならない。アリゾナ大学公衆衛生Mel & Enid Zuckerman Collegeの公衆衛生オンライン・マスター計画は総合的な公衆衛生を改善させると同時に担当者の経歴を促進させる必要な技術を保健専門家達に習得させることが出来る。