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ナトリウム・ベースの電池は再生可能エネルギー用の安価な大容量貯蔵を

可能にする可能性がある

Sodium-based Battery Could Enable Cheap Mass Storage for Renewable Energy

By E&T editorial staff

E&T ( Engineering and Technology )    2021.07.22

 

 

配電網電力貯蔵用の新しいクラスの溶融ナトリウム電池が米国ニューメキシコ州のサンディア国立研究所の研究者達によって開発された。

 

 溶融ナトリウム電池は太陽光発電や風力発電のような再生可能資源からのエネルギーを貯蔵するために何年間も使われてきた。ナトリウム-硫黄電池と呼ばれる商業的に利用できる溶融ナトリウム電池は一時的に270- 350で運転する。

 この新しいタイプのナトリウム電池はずっと低い110で運転でき、ずっと安い費用で運転できるようにする。「我々は溶融ナトリウム電池の運転温度を物理的にできるだけ低くするために研究してきた。」とプロジェクトの主任研究者であるレオ・スモールは言った。「電池温度を低くすることにより全体的なコスト低減が実現する。より安い材料を使える。電池は必要な絶縁を少なくでき、全ての電池を接続する配線を大幅に細くできる。」

 しかし、伝統的なナトリウム-硫黄電池化学は低温で作動せず、したがって、チームは電池を正常に機能させる2つの塩類の液体混合物からなる「陰極液」を開発した。「リチウム・イオン電池と違って我々のシステムでは、全ての物が両極で液体である。」と材料科学者のエリック・スペルケは言った。「材料が複雑な相変化を起こしたり、バラバラになったりするような問題に対処する必要はないことを意味する。総合レビューは全て液体である。基本的にこれらの液体ベースの電池は多くの他の電池ほどの寿命制限がない。」

 商業用溶融ナトリウム電池は一時的に最高15年の寿命であり、標準的な鉛蓄電池またはリチウム・イオン電池よりもかなり長い。電池は8ヶ月間にわたって400回以上の充放電を含めてオーブン内で8ヶ月間テストされた。

 COVID-19パンデミックは研究者達に1ヶ月間実験を強制的に休ませ、溶融ナトリウムと陰極液を室温まで下げて凍結させたが、電池を再び温めて、また作動させた。

 これは、今年の2月にテキサス州で起こったように大規模エネルギー崩壊が起これば、ナトリウム-ヨード電池は使われ、その後、凍るまで冷やすことを意味する。崩壊が収まれば、温めて再充電し、長くコストのかかる始動工程なしに電池の内部化学を劣化させることなく正常作動に還らせられる、と研究者達は信じている。

 「リチウム・イオン電池は電池内部が故障すると、電池の暴走過熱につながり発火する。我々の電池化学では起こらないことを我々は証明した。セラミック・セパレーターを取り出す場合には、我々の電池はナトリウム金属を塩類で混合させ、何も起こらない。確かに、電池は作動しないが、激しい化学反応や発火は起こらない。」とスペルケは付け加えた。

 さらに、3.6ボルトで、新しいナトリウム-ヨード電池は市販の溶融ナトリウム電池よりも40%高い作動電圧である。この電圧はより高いエネルギー密度を導き、この化学で作られた可能性のある将来の電池は同じ量の電気を蓄える単純明快に必要なセルが少なくなり、セル間の接続が少なくなり、全体的にユニット・コストが低くなることを意味している。