戻る

24時間尿中ナトリウム排泄量とカリウム排泄量と

心血管疾患危険率

24-Hour Urinary Sodium and Potassium Excretion and Cardiovascular Risk

By Yuan Ma, Feng J. He, Qi Sun, Changzheng Yuan, Lyanne M. Kieneker, Gary C. Curhan, Graham A. MacGregor, Stephan J.L. Bakker, Norm R.C. Campbell, Molin Wang, Eric B. Rimm, JoAnn E. Manson, et al.

N Engl J Med   January 20, 2022

 

要約

背景:ナトリウム摂取量と心血管疾患との関係はナトリウム摂取量の評価が不正確であることに一部起因して、依然として議論の余地がある。数日間にわたる24時間の尿中排泄量を評価することは正確な方法であると考えられている。

方法:一般的に健康な成人の6件の前向きコホート研究からの個人参加者データを含めた。ナトリウムとカリウムの排泄量は参加者毎に少なくとも2回の24時間尿試料を使用して評価された。主な結果は心血管疾患(冠状動脈血行再建術または致命的または非致命的な心筋梗塞または脳卒中)であった。一貫した方法を使用して各コホ-トを分析し、ランダム効果メタ分析を使用して結果を組み合わせた。

結果:平均年齢が51.5±12.6歳で、そのうち54.2%が女性である10,709人の参加者のうち、571件の心血管疾患が8.8年の追跡期間中央値で確認された(発生率、1000人年当たり5.9)24時間尿中ナトリウム排泄量の中央値は3,270 mgであった。より高いナトリウム排泄量、より低いナトリウム排泄量、およびより高いナトリウム対カリウム比はすべて交絡因子について制御された分析において高い心血管疾患危険率と関連していた(全ての比較でP0.005)。尿中バイオマーカーの四分位数4(最高)と四分位数1(最低)を比較した分析では、ナトリウム排泄量のハザード比は1.60(95%信頼区間1.192.14)0.69(95%信頼区間0.510.91)、ナトリウムとカリウムの比率の場合は1.62(95%信頼区間1.252.10)。ナトリウム排泄量の1日当たりの1000 mgの増加は心血管疾患危険率の増加と関連し(ハザード比、1.18;95%信頼区間1.081.29)、カリウム排泄量の1日当たりの1000 mgの増加は危険率18%の減少と関連していた(ハザード比0.82;95%信頼区間0.720.94)

結論:複数の24時間尿試料で測定されたより高いナトリウムおよび低いカリウム摂取量は、より高い心血管疾患危険率と用量反応関係で関連していた。これらの発見はナトリウム摂取量を減らし、カリウム摂取量を現在の量から増やすことを支持するかもしれない。

 

本文は省略。