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尿中ナトリウム排泄量と正常血圧者および高血圧者の

心血管疾患発症との関係

Associations of Urinary Sodium Excretion with Cardiovascular Events in Individuals with and without Hypertension: A Pooled Analysis of Data from Four Studies

By Andrew Mente, Martin O’Donnel, Sumathy Rangarajan, Gilles Dagenais et al.

Lancet 2016;388:465-475  Published Online May 20, 2016

 

要約

背景:いくつかの研究は尿中ナトリウム排泄量と心臓血管疾患発症および死亡との間にU字型関係を報告した。これらの関係が正常血圧者および高血圧者との間で変化するかどうかは不確定である。ナトリウム摂取量と心臓血管疾患発症および全死因による死亡率との間の関係が高血圧の状態で修正されるかどうかを我々は調査することを目的とした。

方法:このプールされた解析では、我々は大規模な4件の前向き研究で49ヶ国から133,118(高血圧者63,559人、正常血圧者69,559)、年齢中央値が55歳を調査し、24時間尿中ナトリウム排泄量を推定した。我々は中央値4.2歳と血圧について排泄量を死亡と主たる心臓血管疾患発症との複合結果を結び付けた。

結果:省略

解釈:中程度のナトリウム摂取量と比較して、高いナトリウム摂取量は高血圧者で心臓血管疾患発症と死亡の危険率増加と関係している(正常血圧者では関係ない)。一方、低ナトリウム摂取量と心臓血管疾患発症および死亡の危険率増加との関係が高血圧者または正常血圧者で観察される。ナトリウム摂取量を下げることが高いナトリウム食を食べている高血圧者を最高の目標であることをこれらのデータは示唆している。

 

はじめに

方法

結果

考察  以上全てを省略し、考察の最後で述べているまとめを記す。

 

 要するに、我々の結果は高血圧者と正常血圧者で低ナトリウム摂取量(中程度の摂取量に対する)と臨床結果の危険率増加との間の関係を示し、一方、高いナトリウム摂取量(6 g/d以上)は高血圧者の危険率増加と関係していた。ナトリウム低減は高血圧者と高ナトリウム摂取量者だけに制限すべきで、これは調査した人々の約10%だけであることを我々の結果は示唆している。