塩代替物と脳卒中研究(SSaSS)の二次分析:
心臓の転帰に対するカリウム強化塩の影響
Secondary Analysis of the Salt Substitute and Stroke Study (SSaSS):
Effects of Potassium-Enriched Salt on Cardiac Outcomes
By Jie Yu, Clare Armott, Qiang Li, Gian Luca Di Tanna, Maoyi Tian, Liping
Huang,
Xuejun Yin, Xinyi Zhang, sallie-Anne Pearson, Darwin R. Labarthe, Paul
Elliott,
Lijing L. Yan, Bo Zhou, Yangfeng Wu and Bruce Neal
Hypertension 2024:81;1031-1040 2024.05.11
要約
背景:
SSaSS(塩代替物と脳卒中研究)では、カリウムを豊富に含む塩の使用により、脳卒中、総心血管イベント、および早期死亡のリスクが低下することが示されている。ここでは、原因別の心臓転帰に対する影響を報告する。
方法:
SSaSSは、脳卒中が確定し、高齢で高血圧がコントロールされていない中国人成人20,995人を対象に、カリウムを豊富に含む塩の効果を通常の塩と比較して評価する非盲検無作為化試験であった。事後有効性分析は、intension-to-treat法とクラスタリングを調製した階層型ポアソン回帰モデルを使用して実行され、比率と95%信頼区間が得られた。急性冠症候群、心不全、不整脈、突然死を評価した。
結果:
平均4.74年間の追跡期間中に695件の急性冠症候群、454件の心不全、230件の不整脈、1133件の突然死が記録された。イベント発生率は、すべてのアウトカムにおいてカリウム強化塩群の方は低かったが、ほとんどの95%信頼区間は広範であった:急性冠症候群(1000人年あたりイベント数6.32対7.65、発生率比、0.80[95%信頼区間0.65 – 0.99]);心不全(1000人年あたりイベント数9.14対11.32、発生率比、0.88[95%信頼区間0.60 – 1.28]);不整脈(1000人年あたりイベント数4.43対6.20、発生率比、0.59[95%信頼区間0.35 – 0.98]);突然死(1000人年あたりイベント数11.01対11.76、発生率比、0.94[95%信頼区間0.82 – 1.07])、多重比較による調整によりすべてP>0.05
結論:
これらの結果は、カリウム強化塩の使用は心疾患を引き起こすよりも予防する可能性が高いことを示唆しているが、これらの分析の事後的な性質により最終的な結論は得られない。
以下、本文は省略。