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免疫代謝の重要な調節因子としてのナトリウム

Sodium as an Important Regulator of Immunometabolism

By H. Miyauchi, S. Geisberger, F/C. Luft, N. Wilck, J. Stegbauer, H. Wiig, R. Dechend, J. Jantsch, M. Kleinewietfeld, S. Kempa, D. N. Mueller

Hypertension 2024:81;426-435     2024.03.

 

要約

 塩感受性は、塩摂取量(塩化ナトリウム)の変化に伴う血圧の変化に関係する。心臓はポンプであり、血管は壁である。ナトリウムは両方に影響を及ぼす可能性がある。塩の過剰摂取は心拍出量を増加させ、血管機能不全と毛細血管の希薄化を促進し、慢性的に全身血管抵抗の上昇につながる。最近の知見では、ナトリウムがエネルギー代謝と細胞機能を制御する重要なセカンド・メッセンジャーとして作用することが示唆されている。内皮細胞と線維芽細胞に加えて、ナトリウムは自然免疫と獲得免疫代謝、免疫細胞機能にも影響を与え、特定の微生物や微生物叢由来の代謝物にも影響を与える。我々は塩感受性の定義を高血圧だけでなく、細胞および分子の塩感受性にまで拡大すべきであると考えている。

 

 本文は省略