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レビュー論文 

日本人の塩摂取量-過去、現在、未来

Dietary Salt Intake – Past, Present, and Future

By Takuya Tsuchihashi

Hypertension Research 2022;45:748-757   2022.03.16

 

要約

 減塩は最も重要な生活様式に修正であり、特に依然として大量の塩分を摂取している日本人にとっては重要である。厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準2020年版」では、塩摂取量の目標を男性で7.5 g/d未満、女性で6.5 g/d未満と提案している。高血圧患者における減塩の目標については、日本高血圧学会の高血圧ガイドライン2019年版では1日当たり6 g未満の目標が提案されている。日本人の平均塩摂取量は2000年代前半から徐々に減少してきたが、近年は減少傾向が見られず、この目標塩摂取量の達成は困難であると思われる。この課題を克服するために、日本高血圧学会は「日本高血圧学会東京宣言」を発表し、目標塩摂取量1日当たり6 g以下を達成するための具体的な行動計画を作成することを約束した。塩摂取量目標値を達成するための6通常の戦略は以下の通りである:(1) 過剰な塩摂取量の害と減塩の重要性について国民に啓発する。(2) 個人または集団の塩摂取量の評価を推奨し、塩摂取量を減らすための適切な方法を提案する。(3) 学校における食育の一環として、子供達への減塩を推進する。(4) 持ち帰り食品、惣菜、食堂、学校給食における減塩の推進。(5) 企業における減塩食品の開発と推進を奨励する。(6) 減塩を促進するための措置を講じるよう政府に奨励する。これらの活動により、近い将来、減塩社会の実現が期待される。

 

本文は省略。